ワーホリや留学などから帰国して、自分の英語力をチェックするためにTOEICを受験するという人は多いのではないでしょうか。
「英語を勉強し、英語を使って生活や仕事をしてきたのだから、きっとTOEICでもハイスコアが出せるはず!」と思いますよね。
しかし、ワーホリや留学で英語ができたからといって、必ずTOEICで高得点が取れるとは限らないのです。
実際に、カナダで1年半生活していた私がTOEICの勉強を始めて感じたのが「あれ、TOEIC難しい」でした。
「海外経験があるのに難しいのはなぜ?」「現地では英語で生活してたのに、なんで微妙なスコアなの?」という葛藤を抱えながら、12月にTOEICを初受験する予定です。
※結果が出ましたらまた改めて記事にしようと考えています。
今回は、ワーホリや留学から帰国した人のTOEICの必要性や、海外経験者が感じるTOEICの壁について紹介します。
帰国後の転職活動にはやっぱりTOEICが効果的
日本で英語力を証明できる最強カード、TOEIC。
毎年、約200万人以上が受験しており、2019年度のTOEIC Program総受験者数は約241万人にも及んでいます。
※日本でTOEICを運営する国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)のプレスリリースより参照
進学や就職、転職など、様々なシーンで効力を発揮するTOEIC。
私もカナダから帰国後、転職活動を始めてTOEICの必要性に気付きました。
スコアがないと英語力を証明できない
面接で「ワーホリや留学に行っていたので英語が喋れます」と話したところで、それがどの程度の英語力なのかは採用担当には伝わらないですよね。
簡単な日常会話レベルなのか、ビジネスシーンでも通用するレベルなのか客観的に伝えるには、やはり証明できるスコアが必要です。
私が帰国後に始めて受験したTOEICのスコアはこちらの記事で紹介しています。
IELTSは認知度が低い
英語力を証明するための試験はいろいろあります。
英検、TOEFL、ケンブリッジ検定、IELTS、TOEICなどなど。
英検やTOEICは日本で一般的に知られている試験ですが、それ以外の英語の試験は認知度が低く、履歴書に書いても認識されにくいです。
採用担当者は日々たくさんの履歴書を見ているので、マイナーな英語力を証明する試験よりも、他と比較しやすいTOEICの方が、明確に英語力を伝えられるのでベターでしょう。
ちなみに、私は2019年5月にカナダでIELTSを受験しており、スコアを履歴書に載せたのですが、全く評価された気はしませんでした。
「英語が話せる」と「TOEICで高得点が取れる」は別
私がTOEICの勉強を始めて気付いたのは「英語が話せる」と「TOEICで高得点が取れる」は別だということです。
ワーホリで英語での接客や海外の友達とのコミュニケーションができたからといって、勉強しないでTOEICで高得点取れるのかというのは、私は大きな疑問があります。
もちろん、英語が話せるので英語の基礎知識はありますよね。
なので、全く点が取れないことはありませんし、そこそこは取れると思います。
私が言いたいのは、履歴書に載せた時に威力のある800点や900点越えといった高得点は難しいということ。
勉強なしで、海外で生活しただけで高得点が取れるほど、TOEICは甘い世界ではないようです。
英語が話せてもTOEICが難しい4つの理由
1、英語力以上に集中力やタスク処理能力が必要
TOEICはリスニング約45分間・100問、リーディング75分間・100問、合計約2時間200問のマークシート形式で行われます。
詳しいテストの形式と構成について知りたい方はTOEIC公式サイトからご覧ください
これを見て「長っ!」と思った人。
私も思いました。
2時間ぶっ通しでリスニングとリーディングをやるなんて、私は辛いです(笑)
でも、それがTOEICの試している所なのかもしれません。
集中力とタスク処理能力。
だから、進学や就職でTOEICのスコアがあるといいと言われるのかもしれません。
英語力以上に仕事を進める上での集中力やタスク処理能力を見ている…
(あくまで私の推測です)
もちろん、英語力は大前提として大切です。
しかし、それ以上に2時間集中力を切らさず、200問最後まで解けるかが大きな課題だといえます。
2、感覚やノリの英語が全く通用しない
2つ目の理由が、感覚やノリの英語が全く通用しないこと。
私が英語での会話の中でよく使ったフレーズを紹介すると、いかに感覚とノリで乗り切っていたかが分かります。
・You knou what I mean?
「私の言いたいこと分かるでしょ?」
・Something like that.
「まあそんな感じよ」
・I was gonna say that!
「そう言おうと思ってた」
・That is what I just wanted to say!
(誰かの発言に対して)「まさにそれを言いたかったのー!」
・Totally / Literally / Obviously / Absolutely / Eventually…
「全くね!/ホントに!/本当に!/もちろん/そんな感じよ」
※これはかなり意訳です(笑)相槌としてよく使ってました
・Kind of / Maybe / Probably / Yeah / Nah…
「そんな感じ/多分ね/おそらくね/うん/ううん」
感覚やノリで乗り切っていたのがバレバレですね(笑)
海外で英語を使う時には、常に”相手”がいます。
なので、相手が歩み寄ってくれて、こちらの英語を理解してくれたり、言葉足らずでもなんとなく察してくれて「こういうことが言いたいの?」と聞いてくれたりすることも多いです。
TOEICはそういった感覚やノリが全く通用しません。
当たり前ですが(笑)
TOEICの勉強をしていると、自分が英語を話せていると思っていたのが、実はほとんど相槌や合いの手だったという現実をひしひしと感じます。
3、ごまかしがきかない
3つ目はごまかしがきかないこと。
先ほども少し触れましたが、感覚やノリで英語を喋ることに慣れてしまうと、品詞や時制といった細かなことををあまり気にしなくなります。
よほどの大きな間違いでなければコミュニケーションが成立しますし、相手もわざわざ間違いを指摘しないので、段々英語のごまかし上手になります。
- 過去の話をしているのに現在形(その逆もしかり)
- 形容詞のはずが名詞を使っている
- 現在完了の表現なのに過去形
- そもそも使っている単語がちがう
私はこういったミスをよくしていて「まあいっか。通じたし」とか、もはやミスにも気付かないことがよくありました。
そういったごまかしがきかないのがTOEICで、そういった細かい部分が問題になっていることが多いですよね。
単語の品詞違いが選択肢にあって、文章に合う物を選ぶとか…
苦手です(笑)
ごまかし上手には厳しい問題です。
4、基本的な文法理解や語彙力に課題がある場合がある
4つ目は、基本的な文法理解や語彙力がに課題がある場合が多いこと。
感覚やノリ、ごまかしで英語を使ってきた海外経験者が欠けやすい部分だと思います。
「なんとなく英語を話してきた」
「誰かが言っていた表現をマネしてみた」
私もカナダで英語を勉強する時には、机に座って文法を勉強するよりも、友達との会話で「この表現よく登場するな。今度使ってみよう」と”習うより慣れよ”精神で学ぶことが多かったです。
それが徐々に自分のものになり、自分の言葉として英語を話せるようになっていく経験をしましたが、TOEICで問題として出された時に、応用できないという課題があることに気付きました。
基本的な文法や単語の語彙力が弱いばかりに、分かっているけど解けないことが多いです。
問題集を解いて分からなかった部分も、解説を見れば「あーなんだそういうことか!」とリンクする現象。
だからなおさら悔しいんですよね。
壁にぶつかった筆者がおすすめするTOEIC対策テキスト
もともと、IELTSを受験していたし、TOEICを受験する予定はないかなー
なんて考えていた私でしたが、日本での転職活動にTOEICが必要だ!と一念発起。
勉強を始めてみてあらびっくり。
「あれ。難しい…」
リスニングは、カナダでいろいろな国から来るお客さんの英語を日々聞いてトレーニングできていたのですが、リーディングは…
基本的な文法やイディオムの理解がまだまだ足りなかったことを、TOEIC対策をしながら感じています。
今回は、そんな壁にぶつかった筆者がTOEIC対策で使っているテキストを紹介します。
公式TOEIC Listening & Redaing問題集5、6
TOEICを知るには公式で。
TOEICを運営するIIBCが発売している公式問題集シリーズの中でも、2019年6月発売の問題集5と、2020年2月発売の問題集6を使っています。
TOEICのテストを制作しているアメリカのETSが作った公式教材なので、リアルなTOEICの問題をこなすことができます。
リスニングCDは本番と同じ公式スピーカーによる音声を使っているので、本番に向けた耳慣らしにもちょうどいいです!
最新版問題集 7 が2020年12月に発売!
TOEICを運営するIIBCが、公式TOEIC Listening & Readingの最新作、問題集7を販売開始しました。
問題の構成内容や価格などは問題集5、6と同じです。
これからTOEICを受験予定の人は、要チェックですね。
金のフレーズ
「金フレ」とも呼ばれる、TOEICに出てくる単語やフレーズを集めた対策本です。
文庫本サイズなので、持ち運びにも便利!
前半は海外生活で使った単語が多いのですが、レベルが上がってくると意外と知らない単語も出てくるので、基礎固めに最適です!
まとめ
海外経験者がぶつかるTOEICの壁。
英語が話せても、その英語は本物だったのかが明らかになるのがTOEICだと私は感じています。
せっかく受験するならハイスコアを出したい!
というのが私の意気込みです。
英語の基礎固めをここで改めてしっかり行って、より英語力を高めていきたいです。
ポイント
<帰国後の転職活動にはやっぱりTOEICが必要>
・スコアがないと英語力を証明できない
・IELTSは認知度が低い
●「英語が話せる」と「TOEICで高得点が取れる」は別!
答えはシンプル。勉強は必要
<英語が話せてもTOEICが難しい4つの理由>
1、英語力以上に集中力やタスク処理能力が必要
2、感覚やノリの英語が全く通用しない
3、ごまかしがきかない
4、基本的な文法理解や語彙力に課題がある場合がある
<壁にぶつかった筆者がおすすめするTOEIC対策テキスト>
・公式TOEIC Listening & Redaing問題集5、6
・金のフレーズ