TOEICとIELTSは違う?どっちを受験すべき?

英語学習
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日本で英語力を証明する際に人気と認知度の高いTOEIC
一方で海外ではIELTSが主流という話を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。

英語力を証明する試験というと、TOEICとIELTSの他にも英検やTOEFL、ケンブリッジ検定などいろいろあって結局どれを受験すればいいか悩んでしまいますよね。

今回は、そんな数ある英語認定試験の中から、日本人に身近なTOEICとIELTSの違い、そしてどちらを受験すべきなのかについて見ていきます。

<こんな人におすすめです>

・TOEICとIELTSの違いを知りたい人
・TOEICとIELTS、どっちかを受験したいけれど、結局どっちがいいのか分からない人
・日本の進学や就活シーンで有利になる英語認定試験を知りたい人

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TOEICとIELTSの違いとは?

TOEICもIELTSも英語力を証明する試験として知られていますが、それぞれの特徴はいまいち分からないという人もいるのではないでしょうか。

どちらも履歴書やレジュメに記載できる、英語力を証明できる公的な資格ですが、それが通用するかどうかは活用したい用途や目的によって異なります。

TOEICの特徴

TOEICは合格/不合格という判定ではなく、990点までのスコアで英語力が評価される仕組みです。

世界約160の国、14,000の企業や教育機関で利用されています。

TOEICには、一般的なTOEIC Tests英語学習初心者から中級者を対象にしたTOEIC Bridge Testsの2つのテストブランドがあります。

今回は、多くの人が就活や進学で受験するTOEIC Testsを見ていきましょう。

ちなみに、TOEICには二種類のテストがあります。

・Listening & Reading Test(TOEIC L&R)
…リスニング力とリーディング力を図る

・Speraking & Writing Tests(TOEIC S&W)
…スピーキング力とライティング力を図る

TOEICの受験方法や申し込みなど詳細はこちらの公式サイトからご確認ください。

メジャーなのは日本だけ?海外では通用しない

TOEICは世界約160カ国で実施されていますが、その認知度からいうとメジャーなのは日本を含むアジア圏が中心です。

そのため、海外の大学進学や海外での就職といった海外のキャリアに活かすのは難しく、TOEICそのものを知らないという海外の人もいます。

海外に留学した際に、TOEICのスコアで自分の英語力を伝えたところで、相手はいまいちピンと来ていないということも多く、世界共通のスタンダードというわけではないことが分かります。

どれだけインプットできたかを評価する試験

TOEICを受験するというと、多くの人がL&R(リスニング&リーディング)テストを受験します。

このテストでは、どれだけ英語を活用できるかよりも、どれだけ多くの単語とイディオムを知識としてインプットできているかが大きく評価されます。

自分で文章をゼロから考えるようなものはなく、明確な正解があるものなので、やりやすいと言えばやりやすいでしょう。

TOEICが高得点=英語が使いこなせるわけではない

TOEICが高得点だからといって、英語が使いこなせるとは限りません。

TOEICはテスト対策をしっかり行って、英語の知識があれば高得点を取ることはできます。
試験の形態そのものが英語の応用力や活用能力を判断するものではないからです。

実際に海外で英語を使うシーンでは、問題通りの英語は出てきませんし、状況や伝える相手に合わせた単語や文章を構成する生きた英語力が求められます。

IELTSの特徴

IELTS(International English Language Testing System)の結果も、TOEICと同じように合格/不合格ではなく、1.0から9.0のバンドスコアで英語力が評価されます

TOEICとの違いは、リスニング、リーディング、ライティング、スピーキングの全四技能を全て受験し、各カテゴリーごとにバンドスコアが出され、それらの総合評価としてオーバーオール(OA)が出るという仕組みです。

英語力証明のグローバルスタンダードとして、世界140カ国合計10,000以上の機関が認定しています。

アメリカやイギリスなど、英語で授業を行う海外大学への留学や研修の英語力証明に最適なテストです。

アメリカの大学では、入学審査の際に採用しているTOEFLに代えて、IELTSを採用する教育機関が3,000校を超え、新たなアメリカ留学のスタンダードとなりつつあります。

IELTSにも2種類のテストがあります。

・アカデミック・モジュール
…海外の大学や大学院進学の入学許可判断の基準

・ジェネラル・トレーニング・モジュール

…学業以外の目的、またはイギリス・カナダ・ニュージーランド・オーストラリアへの永住権申請に必要

IELTSの受験方法や申し込みなど詳細はこちらの公式サイトからご確認ください。

海外で公的に自分の英語力を証明できる

IELTSは海外で公的に自分の英語力を証明することができます。

グローバルスタンダードとして、IELTSのスコアを公表すれば、その人がどの程度の英語力を持っているか知ることが可能です。

海外の大学やカレッジへの進学、またイギリス、カナダ、ニュージーランド、オーストラリアへの移住を考えている人など、海外で活躍することを考えている人に最適なテストだといえます。

覚えた英語の知識をどう応用するかが評価される試験

IELTSのテストは全て筆記試験です。

特に、ライティングは図表から情報を読み取って文章にしたり、問題として出されたトピックやテーマに沿って250文字以上のエッセイを構成するといったかなりレベルの高い問題が多くあります。

IELTSの問題には決まった正解がないのも、難易度が上がる要因のひとつです。

IELTSの問題集には「これ」という正解はないので“模範解答”という形で答えが紹介されています。

IELTSでOA9.0を取るのはネイティブでも難しい?!

海外の大学やカレッジなどは入学条件として最低得点ラインを設けています。
一般的に言われている基準のオーバーオール・スコアは、6.0から6.5を入学基準としているところが多いです。

一見、オーバーオール(OA)6.0や6.5を取るのは簡単そうかもしれませんが、リスニング、リーディング、スピーキング、ライティングの全四技能を受験して、中でもライティングの英語で250文字のエッセイ…

正直、かなりレベルが高いです。

しかも、全て筆記なのでスペルミス、カンマ、ピリオド忘れなどのケアレスミスも減点対象になります。

IELTSで最高スコアのオーバーオール(OA)9.0を取るのはネイティブスピーカーでも難しいといわれています。

TOEIC?IELTS?目的によっておすすめは違う

TOEICとIELTS、結局どちらを受験すればいいの?
と思う人もいますよね。

おすすめのテストは目的によって変わります。

TOEICがおすすめ

①日本の大学進学や留学などを目指している

1つ目は、日本の大学進学や、日本の大学から海外留学を目指している場合です。

TOEICを運営している一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会の発表によると、2020年度大学入学試験におけるTOEICの活用校の数は、全国769校中333校でした。

活用方法としては、判定優遇合否の参考、または推薦入試の出願資格加点となっている場合が多いです。

また、日本の大学から交換留学などで、海外への留学を目指している人にとってもTOEICのスコアは有利に働きます。

②就職、転職活動に活かしたい

2つ目は、就職、転職活動に活かしたい場合です。

履歴書の欄に、TOEICのスコアがあるのとないのとでは、面接官が持つ印象も“ある程度英語力がある人”という印象に変わります。

さらに、そのスコアが750点以上であれば、ビジネス英語を理解しているレベルと認知されているため、就活においてのメリットは大きいといえるでしょう。

③キャリアアップや海外部署への移動を考えている

3つ目は、キャリアアップや海外部署への移動を考えている場合です。

日本でもグローバル化が進み、それまで英語が求められなかったような企業でも、海外事業が展開されるようになり、英語力が必要になってきています。

そういった場面でTOEICのスコアで英語力を証明することができれば、昇進やさらに新たなキャリアへ進むことも可能です。

最近では、フィリピンやインドネシアといった東南アジア諸国とのやり取りが増えています。
世界に通用する英語力を証明して、海外で活躍するチャンスを掴みたい人におすすめです。

IELTSがおすすめ

ちなみに筆者は、ワーホリでバンクーバー滞在中に、IELTSのジェネラル・モジュールを受験しました。

結果としてはオーバーオール(OA)5.5という、まあ良くもなく悪くもない結果に。
本当はOA6.5を目指していたので、バンドレベルを1.0上げる難しさを痛感しました

①海外大学の進学を目指している

1つ目は、海外大学の進学を目指している場合です。

先ほども紹介したように、IELTSはグローバルスタンダードとして、海外の大学や大学院、またはカレッジなど、海外の高等育機関へ進学する際の入学条件となっている場合が多いです。

日本の大学で学べない、多民族性多様性を肌で感じながら、知識以上の経験を重ねたい。

そういった思いの強い人に、海外の大学やカレッジでの学びは多くの刺激を与えてくれます。

大学卒業後のキャリアも、日本企業にとどまらず、現地企業への就職自分でビジネスを立ち上げるなど、可能性は無限に広がります。

「いきなり海外の大学進学を目指すのはちょっとハードルが高い」
そんな人はまず英語力を上げるためにカナダへ語学留学してみるのはいかがでしょうか?

②海外への永住を考えている

2つ目は、海外への永住を考えている場合です。

2020年10月時点でIELTSのスコアが永住権申請の際に求められるメジャーな国は、イギリス・カナダ・ニュージーランドオーストラリアです。

イギリスとオーストラリアの場合、IELTSを受験していればアカデミック・モジュールでもジェネラル・モジュールでもどちらでも良いのですが、カナダの場合はジェネラル・モジュールと決められているため、永住権申請を考えている人は、自分が希望する国の情報を確認してください。

これは余談ですが、私がバンクーバーでIELTSを受験した際、会場には永住権申請を目指すのであろう、様々な国の人が集まっていました。

日本人や韓国人といったアジア人よりも、ラテン系や東南アジア系の人たちが多い印象でした。

多くの人がすでにカナダでの生活を進めていて、英語力もある程度ある人たちが多かったようで、筆記試験の時の周りのペンの進みの速さにドン引きしたことを覚えています。

私がまだ問題文を読んでいる時点で周りはガンガン書いていて、かなり調子を乱された苦い思い出があります。

そんないろんな人が集まってできたのがカナダです
フレンドリーでチャーミングな人たちの魅力的な習慣を紹介しています。

③よりリアルな英語力を判定したい

3つ目は、よりリアルな英語力を判定したい場合です。

IELTSの特徴は、リスニング、リーディング、ライティング、スピーキングの全四技能を全て受験することです。

そのため、IELTSを受験すれば自分の英語力を総合的に判断することができます。

自分の英語の強みや弱点を把握することで、どこにフォーカスして勉強すればいいかが明確になり、英語力の底上げをはかることが可能です。

私の場合、個人的にはスピーキングが苦手だと思っていましたが、IELTSの結果を見たら自分が得意だと思っていたリーディングよりもスピーキングの方がスコアが良かったということがありました。

客観的に自分の英語力を評価してもらうためのテストとしてIELTSを受験するのも方法です。

まとめ

TOEICとIELTSのそれぞれの特徴と、目的ごとのおすすめを紹介しました。

TOEICもIELTSも、自分の英語力を公に周囲に証明できるひとつのツールにすぎません。
大切なのは、なぜあなたがTOEICやIELTSを受験したいかという目的です。

「高スコアを取得する」という点数を目標にすることは大切ですが、それが目的になってしまうと、本末転倒で何を目指しているのかが分からなくなってしまいます。

英語力を高めたその先にある自分をイメージできると、勉強のモチベーションも上がるのではないでしょうか。

私がIELTSを受験した理由は、カナダの永住権取得を考えていたからでした。

今はその夢からは少し遠ざかっていますが、また新たな目的を見つけて英語力を上げていきたいと考えているところです。

一緒にがんばっていきましょう!

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