ワーホリ後、帰国後の日本でのキャリアを悩む人、多いのではないでしょうか。
「ワーホリでの経験を活かしたい」
「せっかくなら英語を使った仕事がしたい」
と思う人の気持ち、よく分かります。
実際私も1年半のバンクーバーでの生活を終えて帰国し、日本でのキャリアを考えた時に同じように思ったから。
ですが、結局転職した今は「英語を活かせる仕事」ではなく全くちがうことをしています。
今の仕事はセカンドチョイスでも、なし崩し的に仕方なく選んだ仕事でもなく、納得して選びました。
なぜ、私がワーホリ後のキャリアに「英語を活かせる仕事」を選ばなかったのか。
そこには紆余曲折ありながら、5つの理由が挙げられます。
今回は、そんな私の背景と合わせて、帰国後のキャリアの選び方などを紹介します。
私が「英語を活かせる仕事」を帰国後のキャリアに選ばなかった5つの理由
1、英語を活かせる仕事のイメージと現実が大きく異なることを知った
1つ目は、英語を活かせる仕事のイメージと現実が大きく異なることを知ったからです。
英語を活かせる仕事と言えば、やっぱり外資系企業とか留学斡旋業者とかじゃない?
と、最初は私もそんなことを考え、英語を活かせる職種を探していました。
英語を活かせる仕事というと、他にも下記のような職種がパッと出てくるのではないでしょうか?
- 外資系企業
- 留学やワーホリなどのサポート業者
- 英会話教室
- 海外とのやり取りが多い企業
- 航空会社関係
こういった職業は英語を使うイメージが強くありますが、実際に働いている人の口コミや知り合いからの話を聞くと、どうやら内情はちがうようです。
などなど…
こちらは一部の声なので、あくまで参考程度のものですが、海外とつながりがある・英語力が必要そうな職種であったとしても、配属される部署や仕事内容によっては想像とは異なる現実もあることが分かります。
仕事内容ではなく「英語を使って仕事ができる」ことを目的で仕事を選んだ場合、もし仮に自分の望んだ環境でなかった場合、モチベーションが下がってしまいますよね。
2、コロナ禍で該当職種の求人が圧倒的に少なかった
2つ目は、コロナ禍で該当職種の求人が圧倒的に少なかったこと。
1つ目に紹介したような、海外とつながりを持つような職種の求人がコロナの影響で激減していたのが、私が英語を活かせる仕事を選ばなかった最大の理由かもしれません。
物理的に仕事がない。
コロナ解雇で帰国した私にとって転職先は「やりたいかやりたくないか」ではなく「収入が得られるかどうか」が最優先事項でした。
なので、留学業界や航空業界といった、そもそも現在働いている人でさえ雇用が危うくなっている業界は、選択肢にありませんでした。
やりたいことを仕事にできるのは素晴らしいですが、お金がないと生きていけない。
『背に腹は代えられない』ですからね。
3、英語力で転職業界を戦うには資格が不足していた
3つ目は、英語力で転職業界を叩くには資格が不足していたということ。
カナダで1年半生活し、スタバでもシフトスーパーバイザーとして働いてきたので、英語で生活することやコミュニケーションを取ることはそこまで苦ではありませんでした。
ただ、日本に帰国して「私は英語ができます」と口でどんなに言ったところで、それを証明できなければ意味がありません。
私はカナダでIELTSを受験しており、一応スコアは取得していました。
私がカナダでIELTSを受験する際に実践した『4つの勉強法』を別の記事で紹介しています。
IELTSに興味のある方におすすめの内容です。
しかし、日本でIELTSはまだまだ認知度も低く、履歴書にスコアを記載してもあまりインパクトを出せないのが現実。
日本の履歴書で英語力を証明したかったらTOEICが依然最強です。
しかし、帰国後いろいろあり、TOEICを受験→転職活動という流れではなく、転職活動を進めながらTOEICを受験するという流れで進めていた私は、英語力をアピールできる武器を何も持っていない状態でした。
就職が決まってからTOEICのスコアが出て『今さら感』はありながらも、しっかりと資格として武器が手に入ったことで、いつかの何かの機会に活かせそうな気はしています。
逆にTOEICが通用するのは、日本と韓国ぐらいで、カナダでTOEICのスコアを伝えたところで「?」になるので、英語力証明の正解は私もよく分かりません。
4、英語を活かす=『ワーホリの経験を活かす』ではないと感じた
4つ目は、英語を活かす=『ワーホリの経験を活かす』ではないと感じたから。
私の場合、ワーホリ+就労ビザでの期間、約1年半の間にいろいろな経験とスキルを身に付けることができました。
数ある得た物の中でも目が行きがちなのが英語ですが、冷静にカナダでの1年半を振り返ってみた時に、私が得た物は英語以外にもたくさんあることに気付きました。
- 世界には様々な価値観、考え方を持っている人がいるという実体験
- 自分の常識や日本の当たり前が通用しない世界で柔軟に生きる適応能力
- 言葉や文化のちがう人たちとコミュニケーションを取る術(英語に限らず)
- 人とちがうことを個性として捉え、たくましく生きる力 etc…
こういうことって、なかなか履歴書でアピールするのは難しいですが、海外で生活したからこそ学べた大切なことだと思うんです。
だから、私はあえて英語を活かす仕事ではなく、私がカナダで得た価値観や考え方といった部分で勝負したいと考えました。
5、単純に英語力にそこまで自信がない!
5つ目はめっちゃ弱気発言。
単純に英語力にそこまで自信がない!
ここまでの4つはめちゃめちゃ自信満々に語ってきましたが、正直、私より英語ができる人なんてたくさんいます。
海外に出ていなくても英語ができる人だっていますし、帰国子女の方なんかには逆立ちしたって敵いません。
日本で英語を活かせる仕事に就いている方たちは、精鋭中の精鋭。
やはり熾烈な戦いを勝ってきた方たちの集まりだと私は思っています。
純粋にそんな方たちの中で、英語を武器に肩を並べて働くのはきつすぎると思ったのも大きな理由でした。
私がカナダで英語を使って働けていたのも、現地の人たちが温かく接してくれたから。
文法やちょっとした単語のミスも汲み取って理解してくれたからです。
しかもその仕事内容はスタバの接客業。
もしひとつミスをしても、大きな損害になって会社の経営を揺るがすようなレベルではありません。
しっかりお詫びをすれば許していただけたし、他のパートナーも助けてくれました。
しかし、日本で英語を武器に働くとなれば責任もリスクも大きく変わってくるわけです。
恥ずかしながら、最終的にはびびってしまったというのが正直なところです。
帰国後のキャリアの選び方は?
では、ワーホリや海外からの帰国後、日本で仕事を探す際の方法にはどんな方法があるのでしょうか?
日本のキャリアを選ぶ方法を紹介します。
転職エージェントや転職サイトを利用
まずは王道。
転職エージェントや転職サイトの利用です。
転職エージェントと転職サイト。
この2つは似ているようで微妙に異なります。
転職エージェント:
個別に担当エージェントが付き、求職者の希望の職種や要望をヒアリングしながら求人の提案、採用面接のセッティングなどを行ってくれます。履歴書のアドバイスをくれたり、面接の練習をしてくれたりと転職初心者の心強い味方です。
転職サイト:
こちらは純粋に転職先を紹介するサイトです。求職者は自分で条件を設定し、好みの職種や業界の求人を探しながら、応募から面接、採用の可否連絡まで全て自分で進めていくことになります。何度か転職を経験している人におすすめの方法です。
ちなみに私はこの2つ、どちらも登録して使い倒しました(笑)
だって基本どちらも求職者の利用はタダだから。
転職エージェントの方が総合的に考えるとよくお世話になりました。
私にとっては人生初の転職だったので、右も左も分からない状態、しかもコロナ解雇でカナダから帰国して精神的なダメージもある状態の中では、転職エージェントでいろいろとバックアップがあったことはとても助かりました。
私が大変お世話になったのが転職エージェント大手のdoda。
担当の方が本当に親切で、転職初心者の私にも一つ一つ丁寧に教えてくださいました。
知り合いや友人から紹介をもらう
知り合いや友人から紹介をもらうのも効果的でしょう。
「そんなのコネじゃん」と思うかもしれませんが、コネで何が悪いのか?
紹介をもらって、採用されるかどうかは本人のスキル次第であれば、別に紹介であることに問題はないはずです。
カナダで仕事探しをする時は、知り合いや友人からの紹介で仕事を見付けるのが一番手っ取り早い方法でした。
日本でも同じように知り合いや友人から紹介を受けるのも有りだと思います。
前職に戻る
前職に戻る。
これもひとつの手段でしょう。
特にワーホリの場合は日本に帰国するのは1年のワーホリ期間を終えてから。
1年程度のブランクであれば、前職に戻るのもそこまで難しいことではないでしょう。
特に看護師や保育士といった手に職を持っている人の中には、資格を活かして同じ職種、でもちがう職場に戻るという人が多いようです。
ワーホリで得たのは英語力だけじゃないはず!
冒頭でも紹介しましたが、あなたがワーホリの1年の経験の中で得た物は英語力”だけ”ではないはずです。
海外での経験を活かして転職したいと思うのであれば、自分が経験の中で得た物を一度冷静に振り返ってみてはいかがでしょうか。
英語力以外の他の人には絶対負けない物が眠っているのではないでしょうか?
それをどうアピールするか。
ポイントはそこかもしれません。
まとめ
私が帰国後のキャリアに「英語を活かせる仕事」を選ばなかった理由と、帰国後のキャリアの選び方について紹介しました。
コロナの影響がまだまだ続きそうな日本で海外の経験をどう活かすのか。
自分のキャリアをどう積み上げていくのか。
悩むことも多いかと思いますが、そんな人の背中を支える内容であれば幸いです。
ポイント
<私が「英語を活かせる仕事」を帰国後のキャリアに選ばなかった5つの理由>
1、英語を活かせる仕事のイメージと現実が大きく異なることを知った
2、コロナ禍で該当職種の求人が圧倒的に少なかった
3、英語力で転職業界を戦うには資格が不足していた
4、英語を活かす=『ワーホリの経験を活かす』ではないと感じた
5、単純に英語力にそこまで自信がない!
<帰国後のキャリアの選び方は?>
・転職エージェントや転職サイトを利用
・知り合いや友人から紹介をもらう
・前職に戻る
*ワーホリで得たのは英語力だけじゃないはず!自分が得た物をもう一度振り返ってみて*
『英語を使う部門だと聞いて入社したが、実際は事務作業ばかりで英語を使う機会がほとんどなかった』
『海外の人と英語でコミュニケーションを取りながら仕事を進められると思ったが、実際は日本人ばかりで日本語で会話が成立してしまった』