【帰国後】ワーホリから帰国して2年、31歳を迎える私が思うワーホリの価値と課題

帰国後
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私がバンクーバーにワーホリで渡航したのは2018年11月、27歳の時。

その後約2年間(就労ビザ期間を含めると)バンクーバーに滞在。
2020年、29歳の時にコロナの影響で帰国しました。

そんなきっと一生納得できない帰国を経験してからもう2年。

今回は、制度的に(一部の国は除く)もうワーホリを利用できない31歳を迎える私が思うワーホリの価値と課題についてご紹介します。

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帰国して2年経った今思うワーホリの4つの価値

コロナ解雇で帰国してしばらくは気持ちの整理がつかず、客観的にワーホリを見ることができませんでした。

それに、コロナの影響で留学やワーホリに行くはずだった人たちが夢を諦めざる得ない状況だったことを考えると、ワーホリの価値や課題などを語るのはなんだか的外れのように感じていました。

帰国した当時の自分が発信できると思ったのは、共感や共鳴の言葉だけでした。

あれから2年経ち、私自身も世界の状況も、完全に落ち着いたわけではありませんが、回復し始めました。

そして、コロナ禍でもワーホリに飛び立つ人たちのツイートを見たり、諦めずに2年越しの夢を叶えた人の体験談を読んだりしている中で、改めてワーホリの価値に気付いた部分もあります。

帰国して2年、落ち着き始めた今、私が思うワーホリの4つの価値を紹介します。

1、仲間が見付かる

1つ目は仲間が見付かること

私はワーホリをきっかけに大切な仲間ができました。

帰国した今でも連絡を取り合ったり、日本にいる友達とはお互いに会いに行ったりしています。

ワーホリは大体18~30歳の年齢制限があるプログラム。
ワーホリきっかけで出会う人たちは比較的同年代のことが多いです。

将来やキャリアについて似たような悩みも抱えていることがあります。

「日本の友達はみんな結婚を急いでいるけれど、私はまだ結婚はしたくない」

「新卒で社会人になるのってそんなに大事なのかな?やりたくない仕事をするぐらいなら、自分の好きなことややりたいことを見つけてそれを仕事にしたい」

「生まれてからずっと日本しか知らないなんてつまらない。広い世界を見たい!」

バンクーバーで出会ったいろいろな人とこんな会話を繰り広げたのを覚えています。

その人たちと話して感じたのが「私も同じだ」ということ。

自分と同じように社会に疑問を感じ、生き方を模索している人たちとの話はとても刺激的でしたし、何より自分の葛藤を言語化してくれているようでスッキリしました。

自分の気持ちに共感してもらえる。
相手の気持ちにも共感できる。

一緒にいた時間の長さや、関係性の深さなんて関係なく「この人と気持ちが通じ合えた」と感じられる人間関係を表現するワードってやっぱり”仲間”しかないと思うんです。

ワーホリに来ている人だけではなく、職場の同僚のカナダ人や、ホームステイ先のホストマザー、たまたまカフェで隣に座っておしゃべりしたおばさん…

いろいろな場面で”仲間”と感じられる人に出会えたことはワーホリの経験の中で最も価値を感じられることだと思います。

2、自分の思いに素直な決断力と実行力が育つ

2つ目は、やりたいことや自分の思いに素直に決断し、それを実行に移す力が育つこと

これもワーホリの大きな価値だと思います。

ワーホリで滞在できる期間は1年と時限付き。
迷ったり悩んだりする時間はもったいない!

「行ってみたい」
「やってみたい」

と自分の思いに素直になって勢いで飛び込むことがよくありました。

私自身、日本で生活している時よりもカナダにいる時の方がノリや勢いで行動することは圧倒的に多かったと思います。

それが本当に楽しくて、充実していました。
帰国した今振り返ると当時の自分の決断力に驚くぐらい。

具体的な事例を4つ紹介します。

①ワーホリビザから就労ビザへ切り替え

やはり私にとって一番大きな出来事で「よく決断した」と言えるのは、就労ビザ取得です。

お金も時間もかかることで、これはかなり悩みましたが、決めて実行に移せて本当に良かったと思います。

結果的にコロナ解雇にあったので、ムダになったと言われるとそうなのですが…

それでも、挑戦してみたいと思ったことにチャレンジできて、目標であった就労ビザ取得を達成できた経験は大きな自信を与えてくれました。

②行きたい場所に行く!

行きたい場所、観光にもたくさん出掛けました。

東海岸のモントリオールやトロント、ナイアガラの滝を巡る旅行。
スタバ発祥の地、アメリカのシアトル。
ビール好きの私にはたまらないブリュワリーたち。

日本にいる時よりもたくさん旅行に行って、毎日どこかに出掛けました。

「この一瞬を大切にしたい」

時限付きでいつかは日本に帰国する身だったからこそ、今行ける場所には”今”行っておきたい。

そんな思いを軸に動いていると、お金や時間は自分次第でどうにでもなることを知りました。

借金したり、食事を抜いて究極の節約生活をしたりしたわけではありません(笑)

もともと、貯金が趣味のようなところがあったので、カナダで働いていた時も本当にやりたいことをできるようにとコツコツ貯金していたのが功を奏しました。

無茶や無謀とは違う、思い切り。
お金も時間も大切ですが、有限だからこそ思う存分使うことが大切。

そんな価値を見出せたのもワーホリの賜物です。

③バンクーバーのスタバで働けた

もともと渡航前に日本のスタバで働いていたこともあり、カナダのカフェ、スタバで働くのは私の願いでもありました。

「英語でのコミュニケーションが難しいのでは?」
「日本のレシピを覚えるのも大変だったのに、慣れない英語のカスタイマイズを覚えられるのか?」

不安もたくさんありましたが、よく決断して実行できた。
と自分で自分を褒めています(笑)

④いたくないシェアハウスからはすぐに引っ越す

急にネガティブになります(笑)

いたくないシェアハウスに我慢して住み続けず、次を探せた決断力や実行力も今となっては驚きです。

日本の引っ越しよりも気軽にできることも要因のひとつですが、我慢せずに新しいところへ行こうと思い、それを実行できたこともワーホリならではだと思います。

3、人生の選択肢を増やすきっかけになる

3つ目のワーホリの価値は、人生の選択肢を増やすきっかけになること

あくまで選択肢を増やすきっかけです。

ワーホリに行けば人生が変わる。
とは言っていません。

全ての決断は本人がすることですし、ワーホリに人生を変える作用があるわけでもありません。

制度として、海外に1年間滞在できて、その中で必要であれば学校にも通えるし、仕事もできるだけ。

ただ、人によってはワーホリ前まで持っていた人生の選択肢以上に新たな道を見つけることもあります。

私の場合もそうです。

ワーホリに行く前までは、まさか自分がカナダで就労ビザを取得するなんて思ってもいませんでした。

渡航して、スタバで働き始めて「就労ビザを取得する」という道が開かれて、自分自身でも「チャレンジしてみよう」と決断した。

もちろん、就労ビザを取得するまで、そして取得してから、学んだこともあります。

それでも、確かに人生の選択肢に”就労ビザを取得する”という候補が挙がったのは、ワーホリに行ったからです。

それは帰国してからも同じです。
元々幼稚園の先生だった私が異業種転職できたことも、大きな変化の一つです。

日本で仕事を辞めずにあのままずっと幼稚園の先生を続けていたら見えなかった数々の選択肢。

最初からあっても、視野が狭いと見えてこないものってたくさんあるんですね。

4、帰国してからも忘れられない大切な思い出、原動力になる!

4つ目はやはり思い出です

バンクーバーに初めて到着した時の空港の匂いや、移民局で名前を呼ばれた時のこと。
空港からホームステイ先まで雨の中移動した車の中の緊張感。
初めてレジュメを持ってカフェに飛び込んだ日のこと。

あの一瞬一瞬を私は今でも鮮明に覚えています。

「あー楽しかった」

だけではない、ワーホリ後、何かの時に思い出してパワーをくれる、原動力になる思い出です。

たかが思い出、されど思い出。

私は帰国してからもふっとした時にバンクーバーで過ごした日々を思い出すと「がんばろう」と思えます。

ただの思い出ではない、力の源のようなもの。
そんな風にも言えるかもしれません。

25歳を過ぎてからワーホリを目指そうとすると

「結婚は?」
「キャリアは?」
「帰国してからどうするの?」

など「ほっといてくれ!!」と思うような外野の意見が飛んでくることがよくありますよね。

でも、私はむしろ25歳を過ぎてからワーホリをする方がいろいろな意味でメリットが大きいと思うのです。

25歳を過ぎてからワーホリに行こうか悩んでいる人にぜひおすすめの記事です。

31歳を迎える私が思う今のワーホリの課題

4月に31歳を迎える私が思う、今のワーホリ制度の課題を3つ紹介します。

1、30歳までの年齢制限では短すぎる!

とにかくこの30歳までという年齢制限が短すぎる!

私が31歳になるからさらにそう感じるのかもしれません。
ワーホリを利用して渡航できる国はほぼないので。

私がカナダから帰国したのは29歳の年でした。

次のワーホリ渡航先を見付ける前に、まずはお金の準備をする必要がありました。

「お金がなくてもワーホリには行ける」

確かにそうですが、航空券や万が一の時のための海外保険。
現地に到着してすぐに仕事が見付かるわけではないので、当面生活できる貯金。

無一文で海外に行けるほど甘くないんですよね。

お金を貯めるためには普通の人は働かなくてはいけない。

そうなるとある程度の期間が必要になるので、私のように29歳で帰国してからだと、もうかなり厳しい状況であることが分かります。

人によりますが、ある程度日本で社会人経験を積んでからワーホリに行く人の方が割合的に多いことを考えると、せめて35歳ぐらいまで延長しても良いのでは?と思います。

その方が経済的にも安定していますし、他の国でワーホリ経験を積んだ人であれば、その経験を活かした新たなワーホリプランを練ることもできますよね。

人生100年時代といわれている現代で、年齢制限30歳なんて時代に合っていないのでは?

と、31歳を迎える私は強く思います。

2、コロナ期間を考慮した臨機応変な体制を!

2つ目は、2020年から世界を混乱させているコロナの期間を考慮する必要があるということ。

世界的なパンデミックでワーホリに行く直前だったのに諦めざるを得なかったり「来年ぐらいには…」と予定していた人がさらに延期しなくてはいけなかったり…

ワーホリを受け入れる国によっても対応は様々で、ワーホリで入国できるところもあれば全く入国できないところもあります。

最近はワクチン接種も進んで、少しずつ規制が緩和されるようになってきましたが、だからといって落ち着くまでの2020年からの2年間が戻ってくるわけではありません。

動き出せず、諦めるしかなかった人たちは当然2年分年を重ねているわけです。

であれば、せめてこの2年間で年齢制限を過ぎてしまった人たちには臨機応変に柔軟な対応をしても良いのでは?と思ってしまうのです。

私だって、もしコロナがなければ帰国して少し働いて、次の渡航先を決めていたかもしれません。

あくまで『もしも…』というたらればの話なので分かりませんが、コロナが広がってからの2年間、時を止めたかった人は日本だけではなく世界中にいるのではないでしょうか。

コロナの状況を加味した年齢制限の緩和や臨機応変な対応を望みます。 

3、”ワーホリ=遊んできただけ”のイメージがなかなか消えない

3つ目は日本社会が持つワーホリのイメージに関する課題。

以前、帰国して異業種転職にトライしようとした時に「ワーホリは履歴書のブランクではなく、アピール次第では強みにできる」といったようなことを紹介しました。

しかし、これはあくまで私が面接を受けた企業の人事の方たちの評価で、日本社会全般の評価ではありません。

実は、帰国してから仕事関係やプライベートで初めて会う方に「カナダでワーホリをしていた」と話すと、半分ぐらいの方から「遊んできたんだ」といったような言葉を掛けられました。

ひどい時には「人生リセットしたかったの?」と聞かれたことも。

人が必死に悩んだり葛藤したりした経験を「ただ遊んできただけ」と一括りに評価されるのは正直不愉快でした。

”ワーホリ=遊んできただけ”
のイメージが日本社会からなかなか消えないのはなぜなのか。

留学とワーホリが比較されることがありますが、留学なら偉くてワーホリだったら遊んでいるだけ?

海外に行くための方法よりも現地で何を経験したかが重要で評価されるべきだと思うのです。

ワーホリ=遊んできただけ
留学=勉強してきた

というビザの種類や渡航方法でステレオタイプ的に評価するのではなく、その人が海外経験で何を得たのかしっかり評価されるべきだと私は思います。

まとめ

帰国して2年経ち、31歳を迎える私が感じるワーホリの価値と課題について紹介しました。

なかなかコロナ禍から抜け出せないまま、2年が経ち、ワーホリに行きたいと思っていた人の中には泣く泣く諦めざるを得なかった人もいると思います。

この状況がいつ終わるのか、また元のように自由に海外に行ける日がくるのか、誰にも分かりません。

一日も早くこの状況が落ち着いて、行きたい時に、行きたい場所に行ける日が来ることを心から願っています。

ポイント

<帰国して2年経った今私が思うワーホリの4つの価値>

1、仲間が見付かる
2、自分の思いに率直な決断力と実行力が育つ
3、人生の選択肢を増やすきっかけになる
4、帰国してからも忘れられない大切な思い出、原動力になる!

<31歳を迎える私が思う今のワーホリの課題>

1、30歳までの年齢制限では短すぎる!
2、コロナ期間を考慮した臨機応変な体制を!
3、”ワーホリ=遊んできただけ”のイメージが根深い

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