「英語で話すだけでも緊張するのに、初対面の海外の人と何を話したらいいか分からない」と頭を抱えてしまう人は多いのではないでしょうか。
そんな人におすすめなのが『スモールトーク』
海外のビジネスシーンではよく使われていて、会話を始めるきっかけや相手を知るために欠かせないものといわれています。
では、スモールトークにおすすめのトピックや、逆にタブー視されているトピックは何なのか?
英語でのコミュニケーションを充実させるきっかけともいえる、スモールトークについて紹介します。
初対面の人と英語で何を話せばいいか分からない!
初対面の海外の人と話す時に困るのが「何を話そう?!」ではないでしょうか。
自己紹介をしてしまったら話のネタがなくなって、なんとなく気まずい雰囲気に。
仲良くなれば、くだらない話やお互いのプライベートなどでいくらでも話せますが、初対面ともなると、英語での会話選びは難しいですよね。
海外の人とのビジネスシーンや、留学やワーホリなどで海外の人と話す時に、緊張して何も話せず気まずい思いをした経験がある人は少なくないはず。
会話のきっかけさえ掴めれば、そこからいろいろ広げられるのに。
今回は、そんな会話のきっかけを掴めるスモールトークについて詳しく見ていきましょう。
これを頭の片隅に入れておくと、気まずかった海外の人とのコミュニケーションが一気に楽しくなるはず!
スモールトークとは?
世間話や雑談
スモールトークは『世間話や雑談』のようなもので、会話を始めるきっかけ、アイスブレイクのひとつとして英語でのビジネスシーンでもよく使われます。
いきなり本題に入る前に、少し世間話をしてお互いのことを少し知っておく。
というのは、海外の人とのコミュニケーションでは当たり前のことです。
スモールトークをすることで緊張をほぐしたり、相手の人となりを知れたりするので、時間潰しのための世間話というよりは、意味を持った世間話といえるでしょう。
ちなみに、私がワーホリでカナダのスタバの面接を受けた時にも、面接をしてくれたマネージャーはスモールトークに多くの時間を割いていました。
緊張をほぐすためのアイスブレイク
海外の人とのビジネスシーンや、ワーホリで働くことになった初日の職場など「はじめまして」の緊張をほぐすアイスブレイクとしても、スモールトークは有効です。
初めての環境は誰しもが緊張するもの。
特に、初めての職場や人間関係となると「早く仲良くなりたいけど、どうやって?」と焦る気持ちもあるでしょう。
そんな時にスモールトークをすることで、一気に距離を縮められるのでとても便利!
会話のきっかけ、人間関係を築く最初の一歩を掴めるのが、スモールトークの大きな特徴です。
おすすめのスモールトーク4つのトピック
1、相手の持ち物や服装などを褒めること
1つ目は、相手の持ち物や服装などを褒めることです。
相手の持ち物や服装など、相手のセンスを褒める内容は相手からの印象もいいですし、会話が続きやすいトピックで、最もよく使われます。
よくあるシチュエーションを例に紹介します。
あなたの付けてるピアス、とてもすてきね!
ありがとう!
どこで買ったの?
実はこれ私が自分で作ったの!
えー!すごい!
「えーすごい!」で終わるのはちょっと…という人は「他にも自分で作った物はある?」とさらに会話を深掘りしてもいいですし「才能があってすてき!」と褒めてもいいかもしれません。
アクセサリーや衣服など身に付けている物は目にとまりやすいので、会話が続かなくなった時や、何を話したらいいか分からない時に使いやすいトピックです。
2、天気や気温など気象に関すること
2つ目は天気や気温など気象に関すること
私がカナダの語学学校に通っている時、授業が始まって最初の5~10分はウォーミングアップで、スモールトークをすることが多かったです。
その時に、あまりにネタが見付からず「最近寒いねー」と天候に関する話をすると、仲の良かった先生から「ちょっとそれはBoring(退屈、つまらない)かなあ」と言われたことがあります。
悪いトピックではないですし、当たり障りのない天気の話題は日本でもよく使いますよね。
ただ、語学学校の先生曰く、こういったトピックはどちらかというとビジネスシーンのお堅いイメージや、落ち着いた年配の人たちが使うイメージがあるらしく、語学学校でクラスの友達とするようなトピックではないようです。
スモールトークは使う相手に合わせて選ぶのがポイント!
相手がどんなことに興味がありそうか、共通点を見付けられるのはどこかなどを考えながらトピックを選びましょう。
3、住んでいる街や交通事情について
3つ目は、住んでいる街に関することや交通事情です。
通勤に電車やバスなど公共交通機関を利用している人なら、最寄り駅が近かったり、知っている駅やお店があったりと共通点を見つけられて、一気に距離を縮めることができます。
また車社会のカナダでは、よくあるスモールトークのトピックが”渋滞”に関する内容。
いつもなら職場まで30分なのに、渋滞で1時間もかかったよー
車をよく運転する人にとっては、共感を呼びやすいトピックかもしれませんね。
4、週末や長期休みの予定
以前『語学学校あるある』の記事でも紹介しましたが、海外のコミュニケーションでは、週末や長期休みの予定や過ごし方についてのトピックがスモールトークとしてよく使われます。
もうすぐホリデーシーズンだけど、何か予定はある?
うーん。多分家で家族とのんびり過ごすことになるかなー
家族は近くに住んでるの?
日本で休みの予定を聞くと「何かに誘ってる?」と思ってしまいますよね。
しかし、海外のコミュニケーションで休みの予定を聞くのは特別なことではなく、あくまでスモールトークのひとつで、あまり大きな意味はありません。
もちろん、海外でも相手を誘うために休みの予定を聞くこともありますが、スモールトークの一種として使われるのが一般的です。
海外のコミュニケーションでタブー視されるトピック
海外の人とのコミュニケーションでも、日本と同じように『避けた方がいいトピック』タブー視されているテーマがあります。
日本と共通なものもありますが、中には海外ならではの部分もあるので注意が必要です。
容姿や体型について(細い、小顔なども)
容姿や体型についてのトピックは触れないのがベターです。
そして、ここで注意しなければならないのが、日本人にとって褒め言葉のつもりの「細い、小顔、頭が小さい」といった表現も、お国柄によってはタブー視されていること。
カナダで私がお世話になった美容師さんから聞いた話ですが、インド人にとって「頭が小さい」=「脳が小さい」=『バカ』という意味になるそうです。
相手を褒めるつもりのメッセージが、実は相手を侮辱する意味を持っているというのが、文化や社会的な背景の違いがある海外の人とのコミュニケーションで難しいところですよね。
スモールトークは人間関係を築くきっかけの部分。
きっかけの部分でつまずいてしまうと、そこからの立て直しはなかなか大変ですよね。
セクシュアリティに関連すること
セクシュアリティ(性や性的指向)に関連したトピックも避けた方がいいでしょう。
- LGBTQに関すること
- ステレオタイプ的な表現
- 異性を差別するような発言
仲良くなって相手がカミングアウトしたり、積極的にセクシュアリティに関する話題を投げかけてきたりするようであれば問題ありませんが、スモールトークのトピックには不適切です。
宗教や政治など信条について
日本でもあまりトピックに挙げませんが、宗教や政治など信条についても、スモールトークのトピックには適しません。
日本と海外では、宗教や政治に対する感覚がちがいます。
先日のアメリカ大統領選挙を見ても分かるように、政治や信条に熱い人もいます。
むやみに他国の政治に意見したり、中途半端な知識で相手の国を批判したりするのは、相手との良好な人間関係を築く前に、大きなトラブルを招くことになりかねません。
年収や時給などお金関係
年収や時給などお金に関連する話題も控えましょう。
日本でもお金の話題を初対面でするのは無礼といわれていますが、海外も同じです。
本当に仲良くなって、お互いになんでも話せる関係性ならいいのかもしれませんが、日本以上に海外でお金の話題を耳にすることは少ないです。
年齢や血液型など?
年齢や血液型など?
と”?”を付けたのには理由があります。
年齢や血液型などを聞くことは、タブーというほど『避けるべきトピック』ではありませんが、「それを聞いてどうしたいの?」と聞かれてしまうようなマイナーなトピックです。
日本だと、名前の次くらいに「いくつ?」と年齢を聞くのが当たり前ですよね。
(女性に年齢を聞くのは失礼と言われていますが…それでも聞かれますよね)
また、科学的になんの根拠がないにもかかわらず、いまだに「A型は…」「B型だから…」と血液型で相手の性格を判断するのも健在です。
海外では、年齢や血液型で相手を判断する文化が全くありません。
若い人でも実力があればどんどん昇進していきますし、自分の血液型を知らない人も多いです。
これは私の体験談ですが、カナダで知り合った海外の人に血液型を聞いたところ「私に献血して欲しいの?」と聞かれたことがあります(笑)
文化的な背景がちがうので、スモールトークとして会話を広げるのが難しいトピックです。
まとめ
海外の人との会話のきっかけになるスモールトークについて紹介しました。
いろいろなトピックを紹介しましたが、結局人間関係の基本は相手への尊敬と関心です。
どれだけあなたが相手をリスペクトして、相手のことを知りたいと思っているかが、言葉になって出てきます。
トピックにこだわりすぎず、純粋に「相手と仲良くなりたい」「関係を築きたい」という思いを持って話せば、きっと気持ちは伝わるはず。
また、決まったトピックを使いまわすのではなく、オリジナリティーのある、自分なりの会話の切り口を見つけていくのも、方法のひとつです。
初対面の海外の人と英語で何を話そう?
と悩んでしまう人、気まずい思いをした経験のある人の参考になれば幸いです。
ポイント
<スモールトークとは?>
・世間話や雑談
・緊張をほぐすためのアイスブレイク
<おすすめのスモールトーク4つのトピック>
1、相手の持ち物や服装などを褒めること
2、天気や気温など気象に関すること
3、住んでいる街や交通事情について
4、週末や長期休みの予定
<海外のコミュニケーションでタブー視されるトピック>
・容姿や体型について(細い、小顔なども)
・セクシュアリティに関連すること
・宗教や政治など信条について
・年収や時給などお金関係
・年齢や血液型など?
※タブーではないが、スモールトークとして成り立たないトピック