カナダでの1年半の生活を終え、日本に帰国してからTOEICの効力に気づいた筆者。
いざ、公式問題集を解き始めると、いかに基礎を疎かにしてきたかが分かり、TOEICの壁にぶつかった話は別の記事で紹介しております。
今回は、カナダ歴1年半の私が初TOEICを受験した結果と、受験して気付いた海外経験者向けのTOEIC勉強のコツを紹介します!
TOEICを受験したきっかけ
そもそも、私がTOEICを受験しようと思ったきっかけは転職活動でした。
履歴書にIELTSのスコアを記載していても、ほとんど評価されなかったので、日本で英語力を証明できる最強カードであるTOEICを受験しようと思ったからです。
TOEICを運営するIIBCが発表した『英語活用実態調査2019』によると、今後のビジネスパーソンにとって重要な知識やスキルについて、回答企業の82.6%が英語であると回答しています。
そして、私のように中途採用の場合、採用の際にTOEICのスコアを参考にする場合、求められるスコアは560点でした。
ただ、これはあくまで平均で最低基準だと思います。
世の中にはTOEICの満点スコアである990点を取っている人もいるわけですから。
もちろん、TOEICのスコアが全てではないとことは承知しています。
それでも「せっかく受験するなら、800点は超えたい!」というのが初TOEICを受験する私の目標でした。
初TOEICの結果は?
TOEIC以外の筆者の英語力
TOEICのスコアだけでは、英語力を判断するのはなかなか難しいですよね。
TOEIC以外で筆者の英語力を表現できるスコアを紹介します。
・IELTS受験経験あり、OA(オーバーオール)5.5
・カナダで1年半生活、スタバでSV経験1年
・英語での生活に特にストレスはない
・ビジネスレベル(正式な文書を英語で作成する、電話対応など)には課題あり
TOEICスコア結果
むむむ…
目標の800点にはあと5点及ばず…
それでも履歴書に載せればきっと効果を発揮したのであろうスコア。
「したのであろう…」
と曖昧な表現をしたのは、申し込んだ時には絶賛転職活動中だったのですが、受験する頃にはすでに新しい転職先で働き始めており、スコアを履歴書に載せるのには間に合わなかったのです。
TOEICのスコアが、私の転職を左右したかどうかは結局分からずじまいでした。
結果を踏まえての分析
公式問題集を解いている頃から、リスニングはカナダでの経験があったおかげで、そこまで課題を感じることはありませんでした。
一方でリーディングは、基本的な文法の理解が甘かったこともあり、伸び悩みを感じていました。
英語は話せましたが、英語を完璧に理解できたわけではなかった。
感覚やノリで喋ってきたツケがここできた感じですね。
今回の結果を通していえるのは「基本的な文法の理解や、語彙力といった基礎固めが足りなかった」でしょう。
海外経験者向けのTOEIC勉強5つのコツ
ワーホリや留学を経験し、英語で生活するストレスはほとんどない海外経験のある方の中には、下記のような英語に関する課題感を持つ人もいるのではないでしょうか。
海外経験のある人は、ある程度英語力のある人がほとんどです。
日本で全く英語を使う必要のない人に比べれば、日常的に英語を耳にし、話してきました。
「わざわざTOEICのために勉強する必要なんてないんじゃない?」
「ノー勉でも受験できるのでは?」
と思う人もいるでしょう。
もちろん、勉強しなくてもハイスコアをたたき出す人もいるでしょうが、今回はあくまで勉強が必要な人を前提に記事を書いています。
なんとなくノリで英語環境を乗り切ってきたあなたへ、私がTOEICに向けて勉強し、受験する中で気付いた海外経験者向けのTOEIC勉強のコツを紹介します。
1、英語の基礎に立ち戻ろう
1つ目は、英語の基礎に立ち戻ろうです。
ワーホリや留学で海外経験のある人の中には、文法や品詞の理解といった基礎をすっとばして、スラングやブロークンイングリッシュを習得した人もいますよね。
まさに、私もそのうちの一人です。(笑)
海外の友達ができると、彼らの話している英語を真似することも多く、その中には文法的には正しくないこともしばしば。
SVやSVOといった主語・動詞・目的語…
基本的な単語の理解
といった退屈に思える文法や単語の理解が、TOEICで確実にハイスコアを取るのには欠かせないことです。
基礎固めに最適な『金のフレーズ』
TOEIC対策として有名な『金のフレーズ』
私も使いましたが、TOEIC頻出単語をしっかり勉強できるだけではなく、実際に出題された例文もあるので、文章の一部として単語の勉強ができます。
2、品詞の理解を確実に
2つ目は、品詞の理解を確実にすることです。
実は私はTOEICの勉強を始めるまで「品詞」といわれてもピンときませんでした。
品詞とは、基本的に名詞、動詞、形容詞、副詞の4つをさします。
さらに細かくいうと、名詞の中には主語、目的語、補語があります。
それぞれの品詞によって単語の形は変化しますし、文章の中で品詞の順番は決まっていますよね。
品詞のざっくりとした説明はこのぐらいにして…
TOEICのPart5とPart6は品詞の理解度が問われるのですが、ここを落とさないこともハイスコアを取るカギになります。
限られた時間の中で、それぞれの設問を正確に素早くクリアにしていくのは基本でありながら、実は海外経験者が落としやすい部分です。
特に、感覚やノリで英語を話してきた人にとって、品詞の理解は絶対です!
海外では品詞を少し間違えても根本の意味さえ通じれば、会話として成り立ちます。
相手もいちいち品詞の間違いを指摘しないので、自分が使っている英語が間違っていることすら気が付かない場合もあります。
3、長文読解は「分かった気」にならない
3つ目は、長文読解は「分かった気」にならないこと。
海外でニュースや新聞、広告を読む時に、100%は理解できなくても85%は理解できていた。
そんな人が陥りやすいのが「分かった気」になること。
全文章を理解できなくても、理解できた単語から推測して判断する力を身に付けるのは、海外で生活するのにあたって必要な力です。
しかし、TOEICでは、その推測が間違った方向に作用してしまうことが往々にしてあります。
もちろん、100%問題や内容を理解できなくても、解答はできますが、長文読解は慎重になった方がベターでしょう。
1つの長文に対して設問も多く配点も高いので、間違って理解してしまうと、大量失点につながりかねません。
分かった気にならず、短い時間内でも丁寧で正確な読み込みができるようにトレーニングが必要です。
4、公式問題集で間違えた部分はしっかり復習!
4つ目は、公式問題集で間違えた部分はしっかり復習することです。
私がTOEIC対策で使っていたテキストは『金のフレーズ』以外だと、公式問題集でした。
本番を意識した勉強ができる『公式 TOEIC問題集』
やはり、TOEICを知るなら公式から。
公式問題集を解くことで、より本番を意識できます。
そして、かなり丁寧な解説が載っているので、間違えたところは面倒くさがらず、しっかりと解説を読み込むことをお勧めします。
5、可能なら帰国してすぐに受験を!
5つ目は、可能なら帰国してすぐに受験することです。
私の場合、帰国してからしばらく時間を開けてからの受験だったので、ガンガン英語を使って生活していた頃の英語力からは確実に下がっていたと思います。
もちろん、公式問題集を解いたり、日本での勉強も必要です。
ですが、それ以上に英語耳(英語を聞きまくっていた時の耳)が新鮮なうちに、TOEICのリスニング問題を聞いたら、より理解できると感じます。
※これはあくまで個人の主観です。
まとめ
海外経験者に向けたTOEICの勉強のコツを紹介しました。
どんなに海外で英語を使って生活していても、TOEICやIELTSといった英語の試験を受けるにはやはり対策や勉強は欠かせません。
ゼロからのスタートではない分、よりハイスコアも目指せます!
海外経験で得た英語力を、日本で公に証明できるTOEIC。
これからチャレンジしようとする人のお役に立てばうれしいです。
ポイント
<海外経験者向けのTOEIC勉強5つのコツ>
1、英語の基礎に立ち戻ろう
2、品詞の理解を確実に
3、長文読解は「分かった気」にならない
4、公式問題集で間違えた部分はしっかり復習!
5、可能なら帰国してすぐに受験を
・英語力はゼロではないけれど、完璧ではない
・感覚やノリで英語を話してきた
・スピーキングやリスニングはできるけれど、リーディングやライティングは苦手