ワーホリをしたらカフェで働きたいという人は多いのではないでしょうか。
採用されるためには、まずレジュメ(履歴書)を渡して、そこからジョブインタビュー(面接)を受ける必要があります。
英語での面接は、日本の面接以上に緊張しますよね。
事前にどんな質問をされるかや、雇う側の意図が理解できれば、落ち着いて面接にのぞめるのではないでしょうか。
今回は、カナダのカフェで働くことを目標に、いろいろなカフェにレジュメを渡しまくった筆者が、実際に面接でよく聞かれた質問と、その質問の真意などを紹介していきます。
これを読めば、事前の面接対策がしっかりできるはず!
カナダのカフェで採用されるのは難しい?
カフェで働きたい人が多く倍率が高いので若干厳しめ?
「ワーホリでカフェで働きたい」
そう考えている人はあなたの他にもたくさんいます。
飲食店やサービス業といった職種はワーホリで採用されやすい職種で、中でもカフェのバリスタ(ドリンクを作る人)は人気が高いです。
採用できる人数に対して応募する人数が多いため、倍率が高くなり採用が難しくなります。
もちろん、時期やロケーションによって採用のされやすさは違うので、一概には言えませんが、競争率は高いです。
英語力が求められる
日本食レストランやラーメン屋といった日系の飲食店で、日本人スタッフの割合が多い場所だと、英語に自信がない人でも問題なく働ける場合があります。
(日本食レストランでも接客には英語を使うので、もちろん英語力は必要です!)
しかし、カフェの場合、一緒に働く同僚も国際色豊かで、来店するお客さんもイングリッシュスピーカーがほとんどなので、しっかりとコミュニケーションがとれるレベルの英語力は求められます。
カスタマーサービスや商品の説明が英語でできないと仕事にならないため、日常英会話レベルの英語力は必須でしょう。
【体験談】配ったレジュメは30枚?面接できたのは数件
私はカフェで働きたかったので、バンクーバーのあちこちのカフェにレジュメ(履歴書)を出しまくりました。
ざっとその枚数は30枚以上。
いろいろなカフェを巡って、よさげな雰囲気のお店があればすぐレジュメを渡せるように常に持ち歩いていました。
渡した時には「じゃあ改めて連絡するね!」と言ってもらえるのですが、その後本当に連絡が来たのは、30件中4、5件でした。
私が30枚以上配りまくったレジュメはこちらの記事で紹介しています。
これからレジュメを作ろうとしている人におすすめの内容です。
レジュメを渡しても面接まで進むのが難しい!
カフェやレストランといった飲食店には、毎日たくさんの人がレジュメを渡しに来ます。
本来はそのレジュメをマネージャー(店長、オーナー)が内容を見て、面接をするかどうか決めるのですが、マネージャーの手元まで行かずどこかに紛れて消えてしまったり、破棄されてしまったりします。
「個人情報なんだからもう少し丁寧に扱ってよ」と思ってしまいますが…
レジュメを渡したからといって面接に進めるかどうかは不明です。
私も30枚以上レジュメを渡しましたが、多分そのほとんどは捨てられてしまったか、どこかへ行ってしまったか…
切ないですね(笑)
結局採用されたのは知人に紹介されたスタバ
30枚以上レジュメを配り歩いて、結局私が採用されたのは、知人が紹介してくれたスタバでした。
今振り返ると、そのスタバで採用が決まって本当に良かったですが、あれだけレジュメを配り歩いていたわけですから、なんだか拍子抜けしてしまったのも正直な感想です。
30枚も配ったのに、結局どれでもなかったというのは、なかなか皮肉ですよね。
ワーホリで採用が決まるのは運と縁とタイミング
私の体験談からもお分かりいただいたと思いますが、レジュメをたくさん配れば採用されるわけではありません。
ワーホリで採用が決まるのは運と縁とタイミングです。
30枚配っても決まらなかったのに、ふとした時に知り合った人がきっかけで仕事が決まりました。
どこで、どんなきっかけあるか分からないのがワーホリでの仕事探しの極意です。
意外な所にきっかけがあるかもしれません。
ぜひ諦めずにいろいろな可能性にチャレンジしてみてください。
面接の内容とその真意は?
実際の面接で聞かれる質問は?
なんでそんなこと聞くの?
中にはカフェでの面接ならではの特徴もあります。
今回は、私がカフェで面接の際に聞かれた質問や、スタバで働いている時に面接担当をしていた同僚から聞いた話などをもとに、質問の内容とその意図について紹介します。
1、ワーホリビザの期限
最初に聞かれるのがワーホリビザの期限です。
これはカフェに限らず、ワーホリビザで働こうとするどの面接でも一番に聞かれる質問。
理由:ビザの期限が長く残っている人を採用したい!
雇う側はビザの期限が長く残っている人を採用したいと考えています。
特に、ビザの残りの期限が6か月しかない場合、採用される可能性はかなり低いでしょう。
採用してから長く働ける人であれば、しっかり戦力になりますし、新人を採用してイチから教える手間も省けるので一石二鳥です。
さらに、働きぶりによっては、ワーホリビザの期限が切れた後も働いて欲しいと言われることもあります。
そうすると、ワーホリビザから就労ビザへの切り替えのサポートをしてもらえる可能性も出てきます。
ただ、就労ビザのサポートをしてもらえるかどうかは、その職場の経営状況や雇用主の方針といった、自分にはどうにもできない、雇用する側の意図が大きく影響してくるのでハードルが高いとも言われています。
最初から「長く働いて、ゆくゆくは就労ビザのサポートをして欲しい」という話を出すと、雇う側も必ずしも望みを叶えられるか分からないので、警戒されて採用されにくくなることもあります。
雇用主との関係性がある程度できてから切り出すとよいでしょう。
2、週どのぐらい働けるか
2つ目によく聞かれる質問が、週どのぐらい働けるかです。
理由:アルバイト・正社員というくくりがない!働ける時間が判断基準
カナダではアルバイト、正社員ではなく、フルタイムかパートタイムかという働ける時間で分けられます。
語学学校やコミュニティーカレッジなどに通っていて、学校が終わった後と休日だけ、週20時間以内で働くような人はパートタイム。
特に学校にも通っておらず、1日がっつり働けて週30時間近く働く人であればフルタイムになります。
お店側が募集している時間帯をカバーできる人であれば採用される可能性は高まります!
3、自宅から職場までの通勤時間
自宅から職場までどのぐらい通勤時間がかかるかもよく聞かれる質問です。
特にカフェだとオープンシフトに入れるかは大きなポイントになります。
理由:カフェのオープンシフトに入れるか?
私が働いていたスタバのオープンは平日で5時半、休日で6時でした。
お店がオープンする時間がその時間なので、商品を並べたりエスプレッソマシンを稼働させたりといったオープン作業をする必要があり、大体オープンの30分前に出勤していました。
そうなると、平日だと5時、休日だと5時半というかなり朝早くから出勤しなくてはなりません。
場所によっては、早朝だとバスや電車が動いていなくて出勤できないこともあるので、オープンやクローズといった時間でも働けるかどうかを確認するために、通勤時間を確認します。
働く側としても通勤時間はなるべく削りたいところ。
もし、オープンシフトで働くことになるとしたら、ぎりぎりまで眠っていられる距離に住みたいですよね。
私のお店はダウンタウン中心部にあったのですが、採用された当初は通勤に1時間ぐらいかかる郊外に住んでいました。
最初は特に気にならなかったのですが、やはり毎日仕事をして通勤に1時間かかるのは体力的にもきつく、ダウンタウンに引っ越しました。
すると、通勤時間を大幅に削れてなんと徒歩10分!
しかも、オープンシフトからクローズシフトまでいろいろな時間帯のシフトに入れるようになり、より稼ぎやすくなったという、いいこと尽くしでした。
4、Tell me about yourself!
Tell me about yourself!
は自己紹介です。
理由:「あなた」と「英語力」を知りたい
あなたの人間性や能力を伝えつつ、英語力がジャッジされるかなり重要なパートです。
でも、いきなり自己紹介をしろと言われても困ってしまう。
このパートが面接で一番苦手という人は結構多いです。
私も最初の頃はなんて言えばいいのか分からず、口ごもってしまうことが多かったです。
日本では、採用面接での自己紹介で「TOEIC750点を取得しました」「営業で○○万の売り上げに貢献しました」といった自分が出した成果を話すことが多いですが、海外の面接で同じように話してもインパクトを与えることができません。
採用担当が本当に知りたいのは、あなたがこれまで挙げてきた実績や成果ではなく、あなたの人間性や個性、コミュニケーション能力です。
自己紹介を通して判断されるのは下記のポイントです!
・英語で自分のことを説明できるか
・他の同僚と協力して働ける協調性はあるか
・明るく、元気があるか
・コミュニケーション能力はあるか
さらに、カフェに限らず、接客業全てに通じるところですが、英語での接客ができるかは大きなポイントになります。
そこで、英語の自己紹介をしてもらうことで、あなたのスピーキング力を知りたいというのが真意です。
あなたの人間性や協調性があるかといった部分にも、もちろん興味はありますが、雇用主側が知りたいのは「どれだけの英語力の人なのか」ということです。
TOEIC750点とか、IELTSのOAが7.0などのスコアでは、本当の意味でスピーキング力を判断することができないため、自己紹介という形で英語力をジャッジしています。
面接の中でも、特に自己紹介はしっかり準備しておきましょう!
5、強みと弱み(長所と短所)
自己紹介パートと似ている部分ではありますが、あえてあなたの強みや弱み(長所と短所)について聞かれる場合もあります。
自己紹介ですでに強みや弱みに関する話をしていたら、それをさらに深掘りして、具体的なエピソードを交えながら話すと、より説得力が増します。
この質問の真意もやはり、英語力を知りたいというのが大きな割合を占めるでしょう。
6、あなたを採用するメリットとは?
「あなたを採用することで、お店やお客さんにどんなメリットがあるか?」
この質問は日本のスタバ面接でもされました。
まさかカナダでも聞かれるとは思いませんでしたが…
理由:仕事場であって英語を勉強する学校ではないから
この質問をする理由は極めてシビアでビジネスライクです。
カフェは仕事場であって、英語を勉強するための学校ではないので、売上につながり職場を盛り上げてくれる人を求めています。
スタバの元同僚(面接担当)がたまに「ここ(スタバ)で働いて英語力を上げたいという人がいるけれど、ここは学校ではないのよね」と話していたのを覚えています。
確かにカフェで英語を使って働いていると、英語の勉強になりますし、英語力が上がると思います。
しかし、それを面接で働く目的として話してしまうと、店側にとっては全くメリットを感じない人財になってしまいがちです。
雇う側としては、できるだけいい人財を採用して、お店の利益や営業効率を上げたいと考えています。
そこで聞かれるのがこの質問。
もし採用したらどんなメリットや利益がお店にあるか。
なんでもいいと思います。
「笑顔で接客できる」とか「きちんと片付けができる」「時間を守る」当たり前に思えることでも、カナダで働く時にはとても重要なことです。
7、これまでの人生経験に関すること
あなたという人となりを知るために、これまでの人生経験に関する質問もよくあります。
理由:あなたがどんな人か深掘りしたい
また、カナダ生活で苦戦したことや、大変だったことなどを聞き、問題解決能力や柔軟性を判断することもあります。
これに関しては、自己紹介や長所や短所といったトピックほど頻繁に聞かれる話題ではないので「こんな質問もあるんだ」ぐらいの感覚で問題ないでしょう。
面接を始める前のアイスブレイク、世間話の一部として「カナダの生活はどう?」「驚いたことや戸惑ったことはある?」など、あなたの近況を知りたいという意図で聞かれることもあります。
8、何か(店側に)質問はある?
面接の最後に「何か質問はありますか?」というのは、日本もカナダも同じです。
そのカフェで働きたいという強い気持ちがあるのなら、積極的に質問しましょう!
採用担当をしていた私の同僚は「質問をしてこない人は絶対採用しない。質問がないということは興味を持ってないのと同じだから」とはっきり言っていました。
例えば、新人として働き始めたイメージを持つために「トレーニング期間はどのぐらいあるのか?」や職場のスタッフの国際色に関する質問などをするのは、採用してからのイメージも膨らみますし、採用担当者から明確な答えがもらえる質問です。
まとめ
カナダのカフェの面接でよく聞かれる質問とその真意について紹介しました。
英語での面接で緊張する気持ちもよく分かりますし、友達とだったら英語で伝えられることも緊張から単語や文章が思うように出てこないこともあります。
それでも、まずは伝えようとする気持ちを全面に出して、言葉をつないでいけば、相手も聞こうとしてくれます。
IELTSのスピーキングテストをしているわけではありません。
落ち着いて、自分が働くことになるかもしれない採用担当者とのコミュニケーションを楽しむぐらいの気持ちでいきましょう!
今回はあえて英語での質問内容やモデルアンサーを紹介しませんでした。
面接に向けて準備をして「自分だったらこう表現しよう」「こんな風に聞かれるんじゃないか」というステップが本番で力を発揮できるベースになるからです。
失敗しても大丈夫!
ぐらいのリラックスした気持ちでのぞみましょう!
ポイント
<面接の内容とその意図とは?>
1、ワーホリビザの期限
→ある程度の期間しっかり働ける人が欲しい
2、週どのぐらい働けるか
→フルタイムかパートタイムか知りたい
3、自宅から職場までの通勤時間
→オープンやクローズシフトに入れるかどうか
4、Tell me about youself!自己紹介
→人間性やポテンシャルを知りたい
→というか、正直スピーキング力を知りたい!
5、強みと弱み(長所と短所)
→人柄や個性を知りたい
→というか、正直やっぱりスピーキング力を知りたい!
6、あなたを採用するメリットとは?
→他の求職者との違いを知りたい
7、これまでの人生経験に関すること
→最近どう?的な世間話の感覚もある
8、何か(店側に)質問はある?
→どれだけ本気にウチに入りたいのか、本気度を知りたい