カナダに留学したいけれど、勉強だけじゃなく現地で仕事もしたい。
英語を勉強するのではなくて、英語でビジネスやITといった専門知識を学びたい。
そんなあなたにおすすめのプログラムが、Co-opプログラムです。
カナダで勉強しながら働けるワーホリと似ていますが、実はワーホリよりもカナダで活躍する可能性を広げてくれる最強プログラムとなっています。
今回はそんなカナダのCo-opプログラムとは何か、その基本情報やメリットなどについて解説します。
Co-opプログラムを聞いたことがある人も、初めて聞く人にも分かりやすい内容になっています。
Co-opプログラムってなに?
Co-opはビザではなく学校のプログラム
まず、Co-opプログラムはビザではありません。
たまにCo-opビザと表現されていたり、話の流れで使われたりしますが、正確には学校のプログラムで、カレッジや専門学校などで学んだことを現地の企業で有給インターンシップ(※場合によっては無給も有)として働きながら活かせるというプログラムです。
まず、Co-opプログラムを実施している学校への入学が必要です。
学校に通うということは、ビザの種類でいうと学生ビザになります。
カナダで勉強も仕事もできる最強プログラム
Co-opプログラムとは、簡単にいえば、勉強も仕事もできる最強プログラムです。
Co-opプログラムを提供しているカレッジや専門学校で、ビジネスやホスピタリティーといった専門性の高い知識やスキルを学びます。
語学学校のように”英語を学ぶ”のではなく”英語で学ぶ”ことになるので、入学にはIELTSなどの英語力を証明できるスコアが必要です。
私が働いていたスタバにも、カレッジでホスピタリティーを勉強しているCo-opの学生さんが働いていました。
学校の課題と、就労経験で学んだことなどのレポートを提出しなければならないらしく、かなり忙しそうではありましたが、本人は「充実していて楽しい」と話していました。
ワーホリとCo-opの違い
勉強もできて働ける…
あれ?
カナダのワーホリも勉強もできて働けるよね?
その通りで、ワーホリもCo-opと同様に、勉強も仕事もできるのですが、ワーホリとCo-opにはいくつか違いがあります。
その中でも大きく違うのが、年齢制限です!
ワーホリ
・18~30歳までの年齢制限あり
・一年間カナダでワーホリを経験したら、再申請や延長はできない
Co-opプログラム
・年齢制限なし
・ワーホリからCo-opプログラムに切り替えることも可能
・プログラムの期間は最長で2年!
Co-opプログラムなら、30歳を過ぎてワーホリはできなくても、カナダで勉強しながら働くことができます!
Co-opプログラムの5つの基本
①Co-opプログラムのある学校に入学する
Co-opプログラムを行いたい場合は、まず、Co-opプログラムのあるカレッジや専門学校といった学校への入学が必要です。
学べるジャンルは、ビジネスやホスピタリティー、ITなどかなり幅広い分野です。
例えば、ビジネスと一括りにいっても、学校によってはビジネスコースの中にさらにアカウンティング(会計)やマネジメントなどビジネスをさらに掘り下げた内容を学べるところもあります。
自分が興味のある分野に合わせて学校を選び、まずは入学のために手続きをすることが基本です。
無事に学生ビザがおりれば、就労ビザも一緒に発行されるので、必要なのは学生ビザの申請だけです。
②語学学校ではCo-opプログラムを行っていない
残念ながら語学学校でCo-opプログラムは使うことはできません。
カナダ政府の公式情報にも下記のように記載されています。
You aren’t eligible for a co-op work permit if you’re taking one of the following:
Government of Canada公式サイト
・English or French as a second language (ESL/FSL),
・general interest courses, or
・courses to prepare for another study program.
カナダの公用語は英語とフランス語のため、英語でもフランス語でも語学学校ではCo-opプログラムできませんよとはっきり明記されています。
③ 就労期間は就学期間の50%以内であること
Co-opプログラムは学校での勉強と、その後の就労がセットになったものです。
つまり、前半は学生として知識を蓄え、後半はその知識を活かして実践形式で現場で働くというスタイルです。
そして、就労期間が就学期間を上回ってはいけないということから、期間が50%以内であることと制限されています。
Co-opプログラムにおける就学と就労のバランス
・3か月授業 + 3か月就労
・1年授業 + 1年就労
・3か月授業 + 5か月就労
・1年授業 + 2年就労
④ 就労先は学んだことに関連する分野
前半の学校での勉強を終えると、いよいよ実践編でカナダの企業で働くことになるわけですが、その職場はどこでもいいというわけではありません。
Co-opプログラムで学べることは、ビジネスやホスピタリティー、ITや貿易といった様々なジャンルにわたります。
学校での学びを定着させるためにインターンシップという形で働くわけですから、ITを勉強したのに、ホスピタリティーの現場で働くというのはミスマッチですよね。
なので、学校で学んだ専門分野や系統に関連した場所で働く必要があります。
Co-opプログラムで仕事先を探す際は、学校からしっかりとサポートを受けられます。
学校によってはCo-opで働ける企業と提携を結んでいて、学生が飛び込みでは働けないような現地の職場を紹介してもらえることもあります。
また、レジュメの書き方や面接対応といった就職活動に関するサポートも徹底しているので、就職先が見付からなくて働けないといったことはありません。
そして、現地の企業で働いている間も学生で、勉強の一環として就労しているため、学校へのレポート提出が義務付けられています。
自分がその職場でどのようなことを学び、学校で学んだ知識をどのように応用させたのか、まとめるところまでがCo-opプログラムです。
全くジャンルの違う職場で働いてしまうと、そういったレポートをまとめるのが大変になるのは目に見えますよね。
⑤ Co-opプログラムでの就労は有給
Co-opプログラムは就労体験ができるインターンシップと紹介しましたが、日本のインターンシップとは少し感覚が異なります。
Co-opプログラムで働いていても、職場では他の人と同じように働くことになるので、日本のインターンシップのように1日だけ説明を聞くだけのものや、数日ディスカッションをするようなタイプとは違います。
そのため基本的に、Co-opプログラムでの就労は有給です。
場合によっては無給の職場もありますが、そういった場合には事前に無給であることが知らされています。
バンクーバーのあるBC州はCo-opプログラムが有給であることが義務付けられているのですが、トロントのあるオンタリオ州は決まりがないので、Co-opが無給の場合もあります。
カナダは州によってルールや情報が異なる場合が多いので、自分が渡航する都市や住んでいる州の情報を確認するようにしましょう。
ここではBC州と略して紹介していますが、下記の記事ではカナダの全10州+3準州の名前や略称について紹介しています。
Co-opプログラムの3つのメリット
1、学校で学んだ知識を現場で応用できる
Co-opプログラムの最大のメリットは、学校で学んだ知識をカナダの現場で応用できることです。
インターンシップと言いながら、任される仕事は他の人と同じ内容で責任も求められます。
やりがいもあって、自分が学んだことを実践できる場があるなんて最高のインターンシップですよね。
学校で座学で学ぶことよりも、現場で実践的に学んだ方が知識としてだけではなく、経験として身に付けられるので、より充実した学びをすることができます。
2、学生でありながら働ける!
2つ目は、学生でありながらカナダで働けること。
語学学校に通うための学生ビザでは就労は認められていませんが、カレッジや専門学校といった政府が認定した学校に通う場合は、学生ビザでも週20時間まで働くことができます!
つまり、Co-opプログラムの前半で学校に通っている間でも仕事はできます。
さらに、学校が終了しCo-opプログラムが始まれば、働ける時間は週40時間になり、フルタイムとして働けます。
学生ビザだけだと働ける時間が20時間なのに対し、Co-opプログラムであれば40時間。
しかも、その仕事は自分が学んだことを実践できる職場で学びにもつながる。
給料ももらえて、さらに学びにもつながる、まさにいいとこどりなシステムです。
3、卒業後もカナダにいられる可能性がある
3つ目は、卒業後もカナダにいられる可能性があること。
Co-opで働いていた企業から働きぶりを評価されて、Co-opが終わった後も働いて欲しいと声を掛けられ、Co-opから就労ビザを取得するケースもあります。
または、Co-opで得た経験やスキルをアピールして、別の企業に申し込んで就労ビザを取得するなど、方法はいくつかあります。
就労ビザを取得して働くと、カナダの永住権獲得という可能性まで見えてきます。
まとめ
カナダで勉強も仕事もできるスーパープログラムCo-opプログラムの基本を紹介しました。
ワーホリのように一年限定の体験ではなく、よりカナダでの将来性が広がるプログラムで、しかも年齢制限がないので、30歳を過ぎてからでも挑戦できるので、カナダへの永住を考えている人にとってはかなり魅力的ですよね。
私はワーホリから就労ビザを取得しましたが、新型コロナウイルスの影響で解雇されてしまった経験があります。
スタバの仕事は楽しかったですし、充実していましたが、やはり手に職がないというのは無力です。
今回、カナダで通用するスキルをしっかり身に付けておく大切さを痛感したので、次渡航するとしたらCo-opでビジネスやITなど専門スキルを学びたいと考えています。
ポイント
<Co-opプログラムとは?>
・ビザではなく学校のプログラム
・カナダで勉強も仕事もできる最強プログラム
・ワーホリとCo-opは年齢制限の部分で大きく違う!
<Co-opプログラムの5つの基本>
① Co-opプログラムのある学校に入学する
② 語学学校ではCo-opプログラムを行っていない
③ 就労期間は就学期間の50%以内であること
④ 就労先は学んだことに関連する分野
⑤ Co-opプログラムでの就労は有給
※州ごとに異なる
<Co-opプログラムの3つのメリット>
1、学校で学んだ知識を現場で応用できる
2、学生でありながら働ける
3、卒業後もカナダで就労できる可能性が広がる