GG賞受賞作品「クイーンズ・ギャンビット」チェスを知らない人でも楽しめる究極の駆け引きとは?

Netflix英語学習
スポンサーリンク

クイーンズ・ギャンビット
Netflixのオリジナル作品で全7話のミニシリーズ。

日本人にはあまりなじみのないチェスを中心にストーリーが展開していきます。

2021年のゴールデン・グローブ賞で、テレビ映画・ミニシリーズ部門、作品賞に選ばれた話題の作品です

主演のアニャ・テイラー=ジョイは女優賞も受賞しています。
私はこの作品で初めて知りましたが、これまでも様々な作品に登場していた話題の女優です。

かなり話題の作品なので、タイトルやあらすじを聞いたことのある人も多いのではないでしょうか。

今回はそんな『クイーンズ・ギャンビット』のストーリーや魅力を紹介します。

SPOILER ALERT!ネタバレ注意!!

ここからは作品のネタバレを多く含みます!
「まだ展開を知りたくないー」という人はご注意を!

スポンサーリンク

ゴールデン・グローブ賞、作品賞と女優賞受賞作品!

あらすじ

主人公の少女(ベス)は訳あって幼い頃から児童養護施設で暮らしています。

心を閉ざしたおとなしい少女でしたが、施設で働く用務員がひとりでチェスをしている姿に魅了され、生まれ持った才能であっという間にルールやパターンを覚えていきます。

ただ、この物語の舞台である1950年代の児童養護施設では、州によって子どもたちに精神を安定させるための薬物をビタミン剤と共に与えていました。

幼少期からの薬物依存に悩まされながらも、養子先の義理の母と共に天才的なチェススキルで世界に挑戦していくベスの葛藤とスターへの道のりを描いた作品です。

独特の世界観や、孤独な闘いのように見えてチェスを通して描かれるベスを取り巻く人とのつながりなどが特徴的なヒューマンドラマ。

1話が50分程度で全7話のミニシリーズなので、一気見できてしまいます。

世界92カ国でTOP10入りする超話題作品!

冒頭でも紹介しましたが、この作品、2021年のゴールデン・グローブ賞で作品賞を受賞しています。

主役を演じたアニャ・テイラー=ジョイは女優賞も受賞
映画業界からも評価されている超話題作品です。

そして世界的に人気が高いことも分かるのが、公開されている国とTOP10入りの数です!

クイーンズ・ギャンビットは2020年10月23日より配信がスタート。

配信開始約1か月で全世界6200万世帯で視聴、アメリカ・イギリス・フランスなど世界92カ国でTOP10入りをしています
※データはYahoo!ニュースより参照

日本でも海外との若干の時差はありましたがTOP10入りをし、日本のバラエティー番組でも話題に上がりました。

あまりに話題過ぎてチェスの購入率が爆上がり?!

物語のテーマはチェス。

チェスが分からないと楽しめないんじゃないの?」と思いきや、チェスを知らない初心者でも楽しめる作品なので、この作品を観てからチェスにはまる人も多いようです!

原作小説が出版されたのは約40年ほど前のことなのですが、このドラマをきっかけにチェス熱が再燃しているようで、チェスの売り上げが急上昇したり、オンラインのチェスサイトの新規会員数が5倍に増えたりとチェス業界にも大きく貢献する結果となりました。

私もこの作品を観てチェスの頭脳戦の面白さや、美しさにかなりハマってチェスを始めてみようと思ったほどです。

※結局私には合わず、ルール動画を見て満足して終わっていますが…(笑)

チェスを全く知らない人にこそおすすめできる5つの魅力

クイーンズ・ギャンビットはチェスをテーマに描いた作品なので、もちろんチェスをよく知っている人には絶対におすすめです。

しかし、あえて私はチェスを全く知らない人にこそこの作品をおすすめしたいと考えています

なぜなら私自身がチェスを全く知らない人だったのに、ドハマりしてしまったから。

細かいルールや展開は一度置いておいて、純粋にこの作品の魅力を知ればあなたも思わず観たくなってしまうはず!

1、表情や場面転換だけで攻防やゲームの勝敗が分かる!

1つ目は表情や場面転換だけで攻防やゲームの勝敗が分かること。

チェス作品なので、チェスをプレイするシーンが随所に散りばめられています。

特徴的なのが、この作品、どんなに難しいチェスシーンだったとしても、補足目的のナレーションが全くないんです

一般的なイメージだと、ゲームの展開や優劣を解説してくれるナレーションがないと、ゲームの攻防を理解するのは難しいと思ってしまいますよね。

この作品が他の作品とちがって面白いところが、俳優たちの僅かな表情の変化やライティング(照明)、場面転換(映像のスイッチング)などで全ての展開が分かってしまうところです

細かいルールや駒の名前が分からなくてもちゃんと展開が分かるし、微妙な戦況の変化でさえ手に取るように見えるのでチェスが全く分からない人でも十分に楽しめます。

2、キャストの演技力がハンパない

2つ目は、キャストの演技力がハンパないこと。
ざっくりし過ぎですね。
すみません(笑)

でも、本当に出演しているキャスト、どの人もみんな演技力が高いんです

1つ目に紹介した魅力とリンクしますが、些細な心情の変化やチェスの勝ち負けといった言葉以外で表現する部分が、演技力で完璧にカバーされているところは思わず見入ってしまう部分です。

特にベスが世界チャンピオンに向けて、地区大会から勝ち進んで徐々に大きな舞台に挑んでいく緊張感や自信を付けていく僅かな表情の変化は主演のアニャの演技力の賜物だと思います。

もちろん、ベスを取り巻く家族やチェス仲間、対戦相手を演じるキャストの演技力もさすがです。

特にチェスはアクションシーンやラブシーンのように明らかに大きな動きがあるわけではないので、個人の役者のスキルが大きく影響します。

アップでひとりをずっと映すシーンや、感情の微妙な変化を映し出すシーンなど、キャストの高い演技力が光っているシーンがいくつもあるので注目です!

3、男性優位のチェス業界で生きる女性の描き方がかっこよすぎる!

3つ目は、男性優位のチェス業界で生きる女性の描き方がかっこよすぎること。

この作品は1950年代の、チェスは男性がするものという世論が強い時代が舞台です。

それを印象付けているのが2話
チェスの地区大会に出場する際に、ベスが会場に行くといるのは男性だけ。

唯一ベスの他にいた女性は控え目で居心地悪そうにしている。

そんな中でもベスはチェスの才能を遺憾なく発揮していきます。

年齢や性別といった様々なバイアスを感じながらもそれにひるまずに実力で勝負をしていくベスの姿は、試合を見ている女性に大きな力を与えることになります

個人的には、自分より大人の男性に対して10代のベスが眼光鋭く攻めていくシーンが大好きです!

女性の美しさを存分に出しながらも、勝負師としてしたたかに挑んでいく姿は同性の私でも思わず「かっこいい!」と言ってしまうほど。

女性が
”か弱い者”
”男性と同じ舞台で戦うことはできない”
と言われていた時代に、それを覆し続けるベスの姿は見ていてとても痛快です!

4、ファッションがレトロで可愛い!

4つ目は、ベスのファッションがレトロでめちゃめちゃ可愛いこと!

幼少期のベスは児童養護施設の色味のない、固い印象の強い服装を着ています。
ヘアスタイルも典型的なおかっぱというか、簡素な感情のない雰囲気が強いです。

それが養子に迎えられ、チェスで勝ち進み自分で賞金を稼いでいくと、ファッションが少しずつ変化していくんですよね。

大会に出始めた頃は、まだ幼さの残るワンピースだったり、ブラウスにカーディガンスタイルが多いのですが、それがアメリカ全国大会レベルになってくると、大人っぽいセクシーなファッションに変化していきます。

またその衣装が可愛いんですよね。

1950年代なのでレトロ感はもちろんあるのですが、今の時代でも十分通用するようなファッションなんです!

ファッション好きの方にはぜひ注目して見ていただきたい部分です。

5、闇があるからこそ輝く!大人が満足できる作品

5つ目は闇があるからこそ輝く!大人が満足できる作品であること。

あらすじの所でも少し触れましたが、1950年代のアメリカの一部の児童養護施設では、子どもたちの精神状態を落ち着かせるために、今では違法となった精神安定剤を与えていました。

ベスはその薬物中毒にかなり長く苦しむことになります。

また、実の母親の自殺や義母のアルコール中毒の問題。
ベス自身もかなり早い時期からアルコールやタバコに手を出していきます。

チェスが上手くいっている時には落ち着いていても、思うように勝負が進まなかったり、人間関係に悩んだりすると、強い葛藤や不安から薬に手を出してしまう。

そういったいわば重めなダークサイドな部分もしっかりと描いているので、ただチェスで勝ち進んでいく天才少女ではなく、様々な問題を抱えながら自分の生きる道を見つけようとしている一人の人間の成長物語として見ることができます

そういった深い心理描写、人間描写までされているからこそ大人が楽しめる作品になっているのではないでしょうか。

作中の英語レベルは難しい?

英語学習目的でもしっかりとおすすめできるのがこの作品。
気になる英語レベルについて紹介します。

チェス用語の語彙は難しいが比較的聞き取りやすい英語

舞台が世界各国に渡るため、登場人物の国籍はアメリカ人、ヨーロッパ、ロシア人まで様々。

なので、いろいろな国の独特のアクセントやイントネーションの英語を聞くことができます

ネイティブスピーカーの英語だけでなく、いろいろな国のイントネーションを聞きたいという人にはかなりおすすめでしょう。

多少アクセントが強すぎるシーン(特に最後の方のロシア人の話す英語はなかなか強いアクセントです)もありますが、日本語の字幕を付ければそこまで聞き取れないことはないです。

ただ、チェスの作戦会議やルールを説明しているシーンではチェス用語が飛び交うので難しいですが、比較的聞き取りやすい英語だと感じました。

そもそも、言葉でストーリー展開を把握するというよりは、この作品の魅力でも紹介したように、演技や場面転換などでストーリーが動いていくので、台詞が思ったより少ないというのもポイントかもしれません。

まとめ

Netflixで話題、ゴールデン・グローブ賞を受賞したチェス作品『クイーンズ・ギャンビット』について紹介しました。

まだステイホームが推奨されたり、人混みを避けなければいけないご時世。
この作品を通して新たな興味の幅を広げてみてはいかがでしょうか?

タイトルとURLをコピーしました