ワーホリや留学、目的はそれぞれ違っても、誰もが気になるのはお金のことではないでしょうか。
カナダで生活するにあたって、1か月の収入や支出といったお金の流れがイメージできれば、見通しを持って生活ができますし、計画的にお金の管理ができそうですよね。
そこで、今回は私が1年半カナダで生活していた時の収入や、支出の内訳などを紹介します。
あくまで私の場合の生活費なので、参考程度にご覧ください。
これからカナダで生活する人が、カナダでの生活費のイメージを持つきっかけになれば嬉しいです。
この記事内のカナダドルの円換算は1CAD=82.23円
(2021年2月時点)
カナダのバリスタの月収
カナダのカフェでバリスタとして働いた場合の月収はどのくらい?
カナダのカフェで働きたいと考えている人にとって気になるところですよね。
今回は、私がバンクーバーのスタバでフルタイムで働いていた当時の月収を紹介します。
ちなみに、カナダの給料は月収計算ではなく、2週間ごとの計算で、月初と月末にそれぞれ給料日があります。
最初は違和感がありましたが、慣れると2週間ごとに収入が入る方が便利でした。
今回は分かりやすくするために月初と月末の給料を合計して、1か月の収入として紹介します。
スーパーバイザーとして働いていた時の月収
時給:17ドル(約1,400円)
月収(手取り)
1,800~2,400ドル(約15万円~20万円)
内訳
給料:1,700~2,300ドル(約14万円~19万円)
チップ:90~180ドル(約7千円~1万5千円)
ちなみに、バンクーバーのあるBC州の最低賃金は、私が働いていた当時(2019年)13.85ドル(時給)だったので、決して悪い条件ではないことが分かります。
月収に幅があるのは、固定給ではなく入ったシフトで計算されるため、前月に休みを多く取った場合、必然的に収入が下がるからです。
ただ、これは手取りの金額で、所得税や雇用保険料など様々な物が事前に引かれます。
給料から天引きされるもの
・Federal Tax:所得税
・CPP(Canada Pension Plan):退職年金
・EI(Employment Insurance):雇用保険
上記の項目のようなものが給料から天引きされます。
結構な額が引かれるので、毎回なんとも残念な気持ちを味わっていました。
ただ、カナダにも日本の確定申告と同じタックス・リターンというシステムがあるので、払い過ぎた税金は申請後に戻ってきます。
日本と違うのは、確定申告を自分でしなければならないこと。
オンラインで手続き可能なのですが、税理士に依頼して代行してもらう人が多いです。
私もタックス・リターンのことはよく分からなかったので、カナダの会計事務所、H&R BLOCKを利用して、必要書類を提出して代わりに手続きしてもらいました。
リアルな1か月の生活費の内訳を公開!
カナダで1年半生活している間、私は毎月家計簿をつけていました。
支出の用途と、収入と支出のバランスなどを明確にするのが目的でした。
食費や交際費など細かな内訳の月平均額を紹介します。
あくまで一個人の生活費なので、参考程度にご覧ください。
食費 169ドル(約1万4千円)
内容
・食品や調味料など
・お菓子やアルコールといった嗜好品
・テイクアウトやデリバリーのフード
基本的に自炊を心掛けていたので、野菜や肉、パンなどはなるべく量の多いものを選んでまとめ買いをしていました。
その方がコスパもいいし、何度も買い物に行かなくて済むので。
もちろん、仕事で疲れた時や「今日は料理したくない」という時は、仕事帰りにご飯をテイクアウトすることもありました。
交際費 323ドル(約2万7千円)
内容
・飲み会
・ミートアップやパーティーなどの参加費
・送別品や誕生日プレゼントなど
・観光や旅行など
交際費は月によってかなりばらつきがありました。
旅行で宿泊費や飛行機代などがかさみ、1か月で15万円近く支出がある月もあれば、友達とお茶をしたり飲みに行ったりしただけで、そこまで使わない月もあります。
それでも、改めて月々の出費の内訳を見返した時に、やはり交際費が一番出費がかさんでいました。
友達や大勢と飲みに行くと、ついつい飲みすぎてお金を使ってしまうものですよね!(笑)
特に、バンクーバーにはおいしいブリュワリー(ビールの醸造所)が多いので、飲みに行く回数も自ずと多くなってしまいました。
カフェ 45ドル(約4千円)
内容
・スタバカードチャージ
・カフェでの飲食
家計簿のカテゴリーに”カフェ”を作ったのにはワケがあります。
それは、私がカフェ巡りが好き過ぎて、気付くと結構な金額をカフェに費やしてしまうから。
自分への意識付けのために作ったカテゴリーです。
「スタバで働いているのになんでスタバカードにチャージ?」
と思われるかもしれませんが、スタッフ割引を使ってスタバフード(サンドウィッチやベーグルなど)を休憩の時によく買っていたからです。
また、友達との待ち合わせやちょっとした時間調整のために他のストアを利用することもあったので、どんどんスターが貯まり、リワードを使いまくっていました(笑)
雑費 326ドル(約2万7千円)
内容
・生活雑貨(トイレットペーパー、洗濯洗剤、掃除用品など)
・化粧品
・交通費(コンパスカード)
・文房具や本など
・衣類、小物、靴など
雑費の内容はいろいろありますが、交通費はダウンタウンに引っ越してからはほとんど使っていません。
バンクーバーには、コンパスカードと呼ばれる交通ICカード(日本のPASMOやSUICA)があり、電車やバスを使用する時には、それをタップすれば支払いができるシステムになっています。
ただ、ダウンタウンに住んでしまえば、職場への移動も買い出しも全て徒歩圏内になるので、コンパスカードはほとんど使いません。
カナダに来たばかりの頃は、ダウンタウンから離れた郊外の街に住んでいたこともあります。
交通費はかかりますが、それぞれとても魅力的な住宅街だったので、別の記事で詳しく紹介しています。
家賃 680ドル(約5万6千円)
私は、バンクーバーに暮らしていた1年半で4回シェアハウスを引っ越しています。
なかなか理想の物件に巡り合えず、いろいろなトラブルや予想外のハプニングに見舞われ、引っ越すという選択をしてきました。
最も安い家賃:520ドル(約4万3千円)
・駅から徒歩20分
・ベースメントのセカンドルーム
・日本人女性と2人でシェア
最も高い家賃:850ドル(約7万円)
・ダウンタウン中心部
・コンドミニアムのセカンドルーム
・日本人、韓国人と5人でシェア
月の支出平均 1,690ドル(約14万円)
支出の中には、上記以外の出費も含みます。
例えば、就労ビザのための申請費のように急きょ必要になったものや、銀行の口座維持手数料など毎月決まった額引かれていくものなどです。
これはあくまで私がカナダで生活していた当時かかった生活費の内訳です。
その時の物価や個々のお金の使い方などによって、かかる費用は大きく異なります。
カナダの生活で意外とお金がかかる3つのこと
1、外食費
外食費は、毎回お会計をする度に「えっ!こんなに食べたっけ?」と驚くほど高いです。
メニューの値段が税抜き価格であることや、合計の金額に10~15%のチップが加わることなどから、予想よりもお金がかかるように感じます。
外食費が高く感じる大きな理由は、やはりチップでしょう。
友達や数人で食事をして、合計を割り勘したとしても、チップはそれぞれにかかってくるので、結局高く感じてしまう。
飲食店でサーバーとして働いていた友達から言わせれば「このチップのおかげで生きていける」らしいですが…
サービスに対してそれに見合った対価を支払うことは大切だと思うので、しっかりチップは払いますが、それでも「やっぱり高いな」と思ってしまいます。
2、日本の食材
醤油や味噌といった日本の食材は、日本よりも割高の値段で販売されています。
特に、日本から輸入した日本製の食品の値段は高いです。
納豆や調味料など日本で手軽に手に入るものが、倍以上の価格で売られていることもあり、意外とお金がかかります。
それでも、食べなれた日本食はおいしいですし、なにより健康的です。
少しお金がかかっても、ついつい買ってしまいます。
ちなみに、アジア系スーパーでは、中国や韓国製の類似商品が売られていることがあり、そういった商品だと値段は少し安くなります。
3、銀行の口座維持費
カナダの銀行は口座を開設すると、口座維持費が月々かかります。
私はTDで口座を開設していましたが、月々16ドル(約1,270円)の手数料がかかっていました。
月々の額はそこまで高くないのですが、銀行で口座を開設している限りずっと払い続けるとすると、意外とお金がかかることが分かります。
口座があるだけでお金が引かれるなんて、なんとも複雑ですよね。
カナダで少しでも収入を増やす方法
私の収入を見ていただいても分かるように、正直、飲食店やカフェの給料は高くありません。
最低限暮らしていけますし、たまに外食をしたり、旅行へ行ったりちょっとしたぜいたくを楽しむぐらいはできます。
しかし、カナダへの移住や永住など長期的なプランを予定していると、お金はもう少し欲しいところ。
そこで、カナダで少しでも収入を増やす方法を紹介します。
チップをもらえる職場を選ぶ
飲食店でも、レストランやバーなどのサーバーとして働くと、チップがもらえます。
お客としてレストランを利用する時には、毎回チップを払わなければいけないので憂うつですが、逆にサーバーとして働けば、チップがもらえるので収入を増やせるのです。
たくさんチップをもらうためには、お客さんにいいサービスを提供したり、シフトに多く入ったりなど、苦労もありますが、チップがあるとないとでは、月々の収入が大きく変わります。
私の友人はラーメン屋のサーバーとして働いていましたが、毎月のチップで家賃や食費などの生活費をまかなうことができ、給料は全て貯金していると話していました。
仕事以外に収入を得る手段を持つ
仕事以外に収入を得る手段を持つ。
というと、なんだか怪しく聞こえますが、オンライン社会の現代はいろいろな方法で収入を得ることができます。
例えば、クラウドソーシング。
今の時代、世界中のどこにいても収入につなげられるビジネスはたくさんあります!
クライアントからオンライン上でライティングやデザイニングなど、仕事を受注し、納品すれば収入になる。
もちろん、日本のサービスを利用して日本語でのやり取りをすることもできますし、現地のサービスを利用することもできるでしょう。
自分のスキルや経験を活かしてお金を得る方法って意外とあるんです!
特に、カナダで生活している、カナダにワーホリに来ているというのは、ずっと日本にいる人や、まだ海外に行ったことのない人にとっては未知の話です。
私はカナダにいた時に、ライティングのタスクで仕事を受注して、数千円ではありますが日本の収入につなげていました。
いきなり大金を稼ぐのは難しいですが、自分の経験を発信することは、きっかけとしてできることではないでしょうか。
まとめ
カナダで生活するのにかかる支出や収入について紹介しました。
別の記事でも紹介していますが、カナダで生活していくにはお金がかかります。
そして”ものすごく稼げる仕事”でなければ、月々の収入も限界があるので、日本と同じような金銭感覚で生活することは難しいでしょう。
それでも、カナダを満喫して生活することはできます!
私は、カナダの人たちは『お金をかけない楽しみ方を知っている人たち』だと思います。
芝生で寝ころびながら本を読んだり、海辺のベンチに座って友達とおしゃべりしたり。
ハイキングやトレッキングなどで自然を満喫する。
「テーマパークやお金のかかる遊びをしなくても十分楽しめるんだ」と私自身も経験することができました。
ポイント
リアルな1か月の生活費の内訳
金額 | 日本円 | |
食費 | 169ドル | 約1万4千円 |
交際費 | 323ドル | 約2万7千円 |
カフェ | 46ドル | 約5千円 |
雑貨 | 326ドル | 約2万7千円 |
家賃 | 680ドル | 約5万5千円 |
月の支出平均 | 1,690ドル | 約14万円 |
<カナダの生活で意外とお金がかかる3つのこと>
1、外食費
2、日本の食材
3、銀行の口座維持費
<カナダで少しでも収入を増やす方法>
・チップがもらえる職場を選ぶ
・仕事以外に収入を得る手段を持つ