私が6年働いた幼稚園を退職し、カナダにワーホリに行くことを決意したのは27歳の時でした。
日本では”アラサー”と呼ばれる私がワーホリに行くことに周りから
「結婚とか考えないの?」
「今からワーホリとか遅くない?」
といった否定的な声もありました。
そして自分自身に対してもいろいろな不安を抱えていたことも事実です。
それでもワーホリへ飛び出すことを決めたのには私なりの理由があります。
そして得られた物、経験もたくさん。
ワーホリを決意する背景は人それぞれ。
私もカナダで同じようにワーホリで来ていた人たちと「なぜカナダにワーホリに来たのか」という話をよくしていて、話す人それぞれで理由も背景も異なっていることを目の当たりにしました。
だからワーホリって面白い。
そんなワーホリの面白さや興味が広がればと思い、今回は私の体験談をお伝えします。
なぜワーホリにこだわったのか?
そもそも、なぜ私が”ワーホリ”にこだわったのか。
海外渡航するのには他にもたくさんの方法がありますよね。
語学留学、カレッジ・大学留学、海外インターンシップやボランティアなど…
数ある方法の中からワーホリにこだわったのには理由があります。
年齢制限のあるビザなら今使わないともったいない!
ワーホリは基本的に18~30歳までの青年がひとつの国に対して一度だけ使えるビザです。
私がワーホリを決意したのは27歳の時。
あと3年しか残っていませんでした。
「行くなら今でしょ!」
と思ったのも大きな理由のひとつです。
年齢を重ねれば、結婚や妊娠、出産といったライフステージの変化も大きくなり、27歳の今より身動きは取りづらくなるだろう。
いくつになっても海外には行けますが、ワーホリは年齢制限のあるビザ。
だったら期限が切れる前に行っておこう!
そう思ったのも大きな理由でした。
現地収入がないと経済的に厳しい
次の理由としては、現地収入がないと生きていけないという経済的な理由です。
海外留学の場合、授業料や留学期間中の生活費といったプラスの費用もかかります。
勉強中心の生活になると、生活の足しになるほど働くのは難しい。
日本の社会人生活の中でそれなりに貯金はしていましたが、海外で働かずに生きていけるほどの額ではありませんでした。
それに、なるべく長期間滞在したいことを考えると、生活費を現地で稼ぐ方法しかなかったのもひとつです。
現地で社会の一員として働いてみたい!
ワーホリの場合、現地での就労が認められています。
※国によって就労期間や就労先の制限がある場合もあります
学生として留学する形だと、あくまで”学生”であり、現地の社会の一員として働くことはできません。
学業の隙間にアルバイト感覚で働くだけになります。
かと言って、いきなり就労ビザを取得するのは難しい。
私は「海外で勉強したい」というよりは「現地で社会の一員として働きたい」という思いが強かったので、ワーホリを選びました。
日本での社会人経験もあったので、日本と海外の働き方の違いも知れる良い機会になると考えました
カナダに渡航してから2か月ぐらいで、バンクーバーのスタバで採用が決まり、最初はバリスタとして働きました。
その後、いろいろな経験を経てスーパーバイザー(時間帯責任者)になりましたが、それについては別の記事で紹介しているので、こちらもあわせてご覧ください。
27歳の私がカナダワーホリを決意した5つの理由
27歳の私が、なぜカナダへのワーホリを決意したのか。
その5つの理由を紹介します。
1、一度行った時の思い出が忘れられなかった
実は私は、20歳と24歳の時にそれぞれバンクーバーとロサンゼルスに短期留学をしています。
どちらも一週間ちょっと。
学生の夏休みと、社会人の夏休みを利用して語学学校に通いました。
その中でも特にバンクーバーの景色が忘れられませんでした。
たった一週間でも私にとっては「また来たい!」と思う場所になったのです。
それがきっかけで、ワーホリに行くとしたらカナダがいい!と決断。
他人とっては「たったそれだけのこと」かもしれませんが、私にとってカナダワーホリを決断した1番の理由です。
2、海外初心者でも生きていけそうだったから
2つ目は、カナダなら海外初心者でも生きていけそうだったからです。
短期留学経験は二度ありましたが、英語は苦手でしたし、海外で生活するのはやっぱりちょっと緊張する。
そんな海外生活に不安があった私でも「カナダならなんとか生きていけそう」と思える理由がありました。
具体的には4つあります。
① 英語の発音がきれい!
1つ目は英語の発音がきれいなこと。
カナダ英語は日本の義務教育で勉強するアメリカ英語と同じです。
イギリス英語やオーストラリア英語には少しクセがあるという話を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。
カナダ英語はクセや訛りが少ないので、英語初心者が耳から英語を覚えるのに最適です!
② 比較的治安が良い
2つ目は比較的治安が良いこと。
海外に渡航する際に気になるのが現地の治安ですよね。
犯罪や政治的なトラブルの多い国は、生活するのも不安ですし、送り出す家族や友人も心配します。
カナダは世界的にも治安が良いことで有名です。
もちろん場所によっては危険な雰囲気のところもありますが、どこが危険か把握しておけば、犯罪に巻き込まれる可能性は低くなります。
③ 多民族国家でいろいろな国籍の人が暮らしている
3つ目は多民族国家でいろいろな国籍の人が暮らしていること。
日本でもありますが、自国の人ではない海外の人を差別したり、不平等に扱ったりという人種差別の問題はどこの国にも存在します。
カナダは移民の受け入れに寛大な国で、世界中から毎年約30万人以上の移民を受け入れています。
そして、カナダの人口の約21.5%はその移民で成り立っています。
これは世界的にかなり高い数値です。
※各数値はStatistaより参照
そういったダイバーシティーな環境で生活すれば、人種差別を受けることも少なく、世界から集まるいろいろな人と出会えるのではないかと考えたからです。
④ 日本から渡航している人がたくさんいる!
4つ目は単純。
日本からカナダへ渡航している人がたくさんいること。
ネットで”カナダ ワーホリ””カナダ 生活”と検索すると、先にカナダに渡航した先輩たちの有益な情報をたくさん見ることができます。
私はワーホリに最も必要なのは『情報』だと思っていたので、たくさんの情報が得られるカナダは渡航先にぴったりでした。
3、都会すぎず田舎すぎない環境
3つ目は、都会すぎず田舎すぎない環境です。
カナダには13の州があります。
州ごとに特徴や気候が全く異なるのが、世界第二位の国土の広さを誇るカナダの魅力。
トロントやバンクーバーはカナダの中でも都市機能がつまった場所で、数々の有名企業があり、主要な国際空港もあります。
一方でモントリオールやケベックにはヨーロッパ情緒漂う、歴史を感じられる街並みがあったり。
バンフやイエローナイフといった自然豊かな場所もあります。
ひとつの国でここまでバラエティー豊かな環境を味わえるのもなかなかないですよね。
4、夏でも暑すぎない適度な気候
4つ目は夏でも暑すぎない適度な気候です。
私は日本の夏の高温多湿な気候がかなり苦手です。
室内は冷房で寒すぎるぐらい冷えていて、屋外がサウナのようになっている温度差も苦手で、夏になるとよく体調を崩していました。
「せっかく海外に行くなら暑すぎない適度な気温のところがいい!」と思い、カナダにしました。
カナダも都市によって気候は全く違いますが、場所を選べば春夏秋冬、一年を通して比較的快適に過ごせます。
ちなみに私がカナダで住んでいた都市はバンクーバーですが、バンクーバーはカナダの中でも珍しく、冬がそこまで寒くならない過ごしやすい気候でしたよ!
5、PEI(プリンスエドワード島)に行ってみたかった
5つ目は、プリンスエドワード島に行ってみたかった!
ご存知の方も多いでしょうが、プリンスエドワード島(PEI)は『赤毛のアン』の舞台の地として有名です。
※プリンスエドワード島の紹介がHISの公式HPに載っていました!
自然豊かな物語の世界観を感じる場所に行ってみたい!という思いがあったのも、渡航先をカナダにした大きな理由です。
残念ながら他の都市に旅行に行くのに忙しく、金銭的にも厳しかったため、今回のワーホリでプリンスエドワード島には行けませんでしたが、また次回行くつもりです!
実際にカナダワーホリをした結果得られた4つのもの
私がカナダワーホリをした結果得られたもの。
小さなことも含めるとたくさんあります!
その中のひとつが『世界三大瀑布のナイアガラの滝を自分の目で見られたこと』
私のインスタでも紹介していますが「テレビや写真で見ていた光景が目の前にあるー!」と心の底から感動しました。
いろいろな人に出会えたこと
やはり、人との出会いはカナダワーホリで得られた最大のプレゼントだと思います。
カナダに着いて初めて出会った現地の家族、ホストファミリーや、スタバで一緒に働いたパートナー。
彼らとの関係性は、帰国してからも続いていますし、何かあるとすぐに連絡を取り合うほどです。
物理的な距離があるので、今はなかなか顔を合わせて会えませんが、いつか元のように旅行できるようになったら必ずまた会いにいきたい。
そう思える出会いがいくつもあったことは本当に感謝です。
就労ビザ取得にチャレンジできた
別の記事で詳しく紹介していますが、私はワーホリビザで採用されたスタバで就労ビザを取得することができました。
残念ながら、コロナの影響で就労ビザでカバーされている全ての期間滞在することはできませんでしたが、ワーホリビザから就労ビザに切り替えるチャレンジに挑戦できたのも、私にとって大きな収穫です。
LGBTQや多国籍文化など幅広い価値観に出会えた
日本でもLGBTQの方や多国籍の方に出会う機会はありますが、カナダほど多くはありませんし、日本ではまだまだマイノリティーですよね。
カナダはLGBTQにフレンドリーな国で、同性カップルは多いですし、世界中から移民を積極的に受け入れていることで、世界中の様々な文化や習慣、人に出会うことができました。
知識としてではなく、体験としていろいろな価値観があること、お互いの違いを受け入れながら共に社会を築いていくことを知ることができたのは、大きな発見でした。
英語をもっと好きになれた
英語をもっと好きになれたのは、カナダワーホリの賜物だと思います。
カナダに行く前から英語は好きでしたし、洋画や洋楽といった英語の文化も好きでした。
でも、実際に生活の一部として英語を使った経験はたまらなく快感でしたし、自分が日々成長していく感覚を味わえたのも嬉しかったです。
カナダに1年半いたからといって、私の英語が完璧になったわけではありません。
むしろ、未熟さや勉強の至らなさをより痛感したというのが正直なところです。
しかし、英語を使って生活する面白さや、コミュニケーションのできる範囲が広がる喜びを味わっているからこそ、より英語が好きになり勉強にも意欲を持てるようになりました。
きっと、一生かけて勉強しても完璧にはなれないと思いますが、そうやって勉強できる目標ができたことは大きな収穫です。
まとめ
私がカナダワーホリを決めた理由とその結果を紹介しました。
ワーホリや渡航先を決める時、理由や背景は人それぞれで、100人いたら100通りの答えがあると思います。
どれが正解でどれが不正解ということではありません。
自分で選び、自分で決断している。
その事実だけで行く価値が見出せますし、渡航してから挫折しそうになったり、辛くなったりした時に立ち返れるファーストプレイスになるはずです。
今はコロナの影響もあり、ワーホリや留学へのハードルが上っていますが、いつか元のように旅立てる日が来た時にはきっと、積もる思いも解消できるはずです!