ワーホリでカナダのスタバで働きたい!
働きたい気持ちはあるけれど、どうしたら仕事が見つかる?
またスタバで働いたその先に何がある?
といった疑問を持つ方、多いのではないでしょうか。
今回は、私がワーホリで来たバンクーバーのスタバでバリスタとして働き始めてから、スーパーバイザーになるまでの体験談を紹介します。
「カナダのスタバで働くってどんな感じ?」
「働き始めてから大変だったことって?」
など、カナダのスタバで働きたい人の疑問に少しでも答えられたら嬉しいです。
私がカナダのスタバで仕事を見つけるまで
【カナダに来る前】日本のスタバで6ヶ月働いた!
私は、バンクーバーにワーキングホリデーで来る前まで約半年間、日本のスタバでアルバイトをしていました。
もともと、カナダのカフェで働きたい気持ちもあったので、その準備の意味合いも込めて、日本のスタバでドリンクやカスタマーサービスを学べば、その経験がどこかで活かせるのではと考えていました。
【渡航後】渡航した時期が悪すぎて求人がない!
バンクーバーに着いて、できるだけ早く働きたいと考えていましたが、私が到着したのは11月の冬。
この時期は、観光客が減るので必然的に求人も減ります。
なかなか仕事が見付からず、せっかく決まったいくつかの仕事も諸事情で長く続けられず。
そんなに簡単に働けるとも思っていませんでしたが、まさかここまで苦戦するとも正直予想していませんでした。
【無事採用】偶然の積み重ねでようやく仕事をゲット!
そんなある日、友達とたまたま出掛けたミートアップでたまたま出会った人に求人を募集しているという場所を教えてもらうことができました。
それが、私が働くことになるスタバなのですが、その当時はそもそも雇ってもらえるかどうかすら不安でした。
その翌日、早速その店舗を訪れると、たまたまマネージャーがいて、その場で簡単な面接の日程を調整してくれて、面接のアポイントメントを取ることができました。
その後、日本のスターバックスでの経験も役立ち、無事に採用までたどり着くことができました。
様々な偶然が積み重なって今の仕事に出会えたので、何事も運と縁が大切なのだなと感じています。
カナダのスタバで働くのはやっぱり大変?
慣れるまで大変だった採用当初
正直に言って、カナダのスタバで働くのは慣れるのまでは大変でした。
まず、日本と同じように動画を使って簡単なモジュール(講義)を受けました。
基本的なスターバックスの理念や方針というものは日本と同じだったので、英語でのモジュールでも比較的理解しやすかったです。
しかし、実際にレシピカードを見ると、ドリンクの種類の多さに愕然。
いろいろなことが日本と違うのでほぼゼロから覚えるようなものでした。
むしろ、日本での知識があったため「日本はこうだったけど、カナダはどうだっけ?」と覚えるのに時間がかかったような気もします。
また、日本で新人はかなり丁寧にトレーニングをしてもらえますが、私の場合「日本でもやってたから大丈夫だよね」と一週間でトレーニングは終了。
最初の一週間は優しい同僚が一緒にいてくれましたが、翌週のシフトから私は一人。
・お客さんとの英語もままならない。
・ドリンクを作りながら並行してクローズ作業もしなければならない。
・やり方を聞けば教えてもらえるけれど、周りも自分の仕事があるので頻繁には聞けない。
日本のスタバ経験があっても通用しないことはたくさんあり、とにかく写真やメモを取って帰りの電車の中で覚える日々が続きました。
英語力不足のためお客さんからクレームを受けることも
最初の頃は、お客さんの英語を理解することができず、クレームを受けたこともありました。
私では全く話にならないと諦めたお客さんが、スーパーバイザーに「英語が喋れる人を雇いなさいよ!」と怒鳴り始めた時には「あ。終わった」と思いました。
しかし、そこでスーパーバイザーは冷静に「彼女の英語は問題ないし、あなたに忠告される必要はない」(細かいところは覚えていませんが大体こんなようなことを言ってくれました)と私の側に立ってくれました。
近くにいた別のお客さんも「あなたの態度は彼女(私)に対してとても失礼よ」と言ってくれて、クレームを言っていたお客さんは立ち去っていきました。
本気で泣きそうになりながら二人にお礼を伝えたのを今でも覚えています。
他にも似たようないくつもありましたが、周りの同僚や温かいお客さんに救われて働き続けることができました。
乗り越える鍵はパートナーの存在
仕事のやり方の違い、英語の壁、文化や価値観の違いなど戸惑うことは多く、思うようにできない自分に葛藤した時期もありました。
それでも、働けたのはパートナーである同僚の存在でした。
日本のスタバでも、同僚のことを「パートナー」と呼びますが、この文化は世界中どこのスタバに行っても同じです。
同僚はパートナー。
チームメイトであり、同志です。
パートナーとどれだけ仲良くなれるかが、その職場でやっていけるかどうかを決めると私は思います。
どんなに仕事や英語ができる人でも、一緒に働くパートナーとの相性が悪いと職場環境には不満がつのっていくでしょう。
仕事や英語に課題があっても(もちろん、それに対する努力を見せる必要はあります)パートナーと仲良くなれれば、お互いに助け合って働くことができるからです。
スーパーバイザーになった理由は就労ビザ?
マネージャーから就労ビザの提案
働き始めて3か月が経過すると、仕事にも慣れてお客さんとのやり取りで困ることもなくなりました。
常連のお客さんのオーダーを覚えて、その人とのやり取りを楽しんだり、新人に付いてサポートをしたりと、仕事のやりがいも味わうことができました。
ちょうどその頃、私のワーホリビザも残り半年を切り、次のことを考え始めていました。
バンクーバーでの生活も充実してきて、まだまだカナダで挑戦したい。
そんな思いはあっても、具体的な方法までは考えていませんでした。
そんな時に、マネージャー(店長)が就労ビザの話を提案してくれたのです。
マネージャーがスポンサーになって、就労ビザ取得を後押ししてくれるという内容でした。
いろいろ考えた結果、その話をありがたく受けて就労ビザ取得のために動き出すことになりました。
ただし、就労ビザを取得するためには、スーパーバイザーになる必要があったため、働き始めて半年を過ぎた頃にスーパーバイザーになりました。
就労ビザ取得のためには肩書が必要?
カナダのスタバで就労ビザを取得するためには、スーパーバイザーになる必要がありました。
では、なぜスーパーバイザーになる必要があるのでしょうか?
バリスタのままじゃだめなの?
それは、カナダの就労ビザ取得の制度に大きく関係しています。
スーパーバイザーとカナダの就労ビザ制度の関係
そもそも、就労ビザとは、カナダ人またはカナダの永住権を取得している人以外の外国人が、カナダで就労するために必要なビザです。
本来カナダは、自分の国の雇用を守るために、カナダ人が優先的に就職できるようにしたいと考えています。
しかし、ある職場にはカナダ人は応募してこなくて、それでも働いてくれる人手が必要。
そしてちょうどそのポジションにマッチする外国人がいる!という場合。
「その外国人を採用し、働いてもらいたい!」となりますよね。
そこで必要なのが就労ビザです。
就労ビザを申請するには、様々な申請書類を準備し、手続きに必要な申請費用を支払わなければなりません。
詳しくは下記の記事で紹介しています。
なぜ、そんなに時間をかけて審査する必要があるのか?
それは、その外国人に就労ビザを発行するのが妥当かどうかを判断するためなのです。
・申請している外国人は本当にその職場で働く必要があるのか?
・他のカナダ人でもできる仕事ではないか?
・雇用主はどんな人なのか?
・職場環境や経営状況は?
といった様々な観点を元に、カナダ労働省と移民局がチェックをするのです。
もし、これがバリスタでの就労ビザの申請だと、カナダ政府は「バリスタだったら誰でもできるでしょ」と就労ビザを発行する必要はないと判断します。
一方でスーパーバイザーになると、ある程度の経験やスキルが必要なので、誰もができる仕事ではなく、外国人の雇用が必要だという判断になります。
スーパーバイザーってなに?バリスタとはちがうの?
さっきからスーパーバイザーってよく出てくるけど、そもそも
スーパーバイザーって何?!
これから詳しく説明していくから大丈夫!
最近では日本でもスーパーバイザーという表現が使われることも増えているから聞いたことがある人もいるかもね!
バリスタとは
バリスタ(Barista)とは、スタバに限らずカフェでラテやコーヒーを作る人たち全般のことを言います。
スタバのバリスタはあまり行いませんが、バリスタと聞くとラテアートを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか?
抽出したエスプレッソにフォームの割合を調整しながらミルクを注いで、ハートやリーフ(葉)など模様を作るラテアート。
私もラテアートに挑戦しましたが、がんばってハートぐらいでした(笑)
スーパーバイザー(SV)とは
スーパーバイザー(Supervisor)は、監督者や管理者です。
日本でもSV職という表現を見たことがある人もいるのではないでしょうか。
いわばリーダーのような役職で、通常業務とあわせてマネジメントや資材管理など管理職的な役割を担います。
バイトでいうとシフトリーダーやバイトリーダーのようなポジションですね。
もちろん、バリスタとしてドリンクも作ります。
バリスタ兼シフトリーダー兼資材管理…
つまりオールラウンダーということですね!(笑)
スタバのスーパーバイザーとしての仕事や働き方は?
スタバのスーパーバイザーの主な仕事内容
スタバのスーパーバイザーの仕事内容は主に下記のようなものです。
●シフトの管理や休憩回し
●クレーム対応
●バリスタのトレーニング
●ミルクや資材の発注や整理
●シーズンごとの棚卸し
●オープンやクローズの鍵の開け閉め
●レジ閉め など
私以外にも数人スーパーバイザーがいて、みんな頼れる人たちばかりだったので、最初の頃はいろいろと教わりながらやっていました。
バリスタとスーパーバイザーで働き方は変わらない
バリスタとスーパーバイザーで役職や仕事内容は変わりましたが、働き方という部分ではほとんど変わりませんでした。
残業もほとんどないですし、休憩もしっかり取れます。
事前に伝えておけば、一週間の長期休暇を取って旅行に行くこともできました。
日本でスーパーバイザーや責任者というと、他の人より仕事量が増えたり、責任が増えて遅くまで残らなくてはいけなかったりする場合がありますよね。
私が日本で幼稚園の先生として働いていた時はそうでした。
3年間、学年主任をやっていたのですが、責任と仕事が増えて残業しなければならなかったり、家に仕事を持ち帰っていたりと散々な働き方でした。
カナダのスタバでは「スーパーバイザーだから」という役職ありきの見方はありません。
カナダそのものの働き方が日本と違って、役職や年齢で判断されない社会だからなのでしょう。
まとめ
カナダのスタバでバリスタからスーパーバイザーまで経験した体験談を紹介しました。
就労ビザを取得することはできましたが、残念ながら新型コロナウイルスの影響を受けて解雇され、現在は日本に帰国しています。
それでも、約1年半、カナダのスタバで経験したことは私の大切な思い出であると同時に、価値観や人生観といった大切な学びを得ることにもなりました。
たくさんの出会いや経験ができるのが、カナダのスタバで働く最大の魅力だと思います。
興味のある人、挑戦しようか迷っている人はぜひチャレンジしてみてください!