実はバンクーバー、様々な映画やドラマなどの作品の舞台に選ばれていることが多いんです。
映画製作の聖地といえばハリウッドですが、バンクーバーは『北のハリウッド』と呼ばれるぐらい、映画産業が盛んな街でもあります。
街中を歩いていると、撮影現場に遭遇することもしばしば。
そんな北のハリウッド、バンクーバーがロケ地の人気の作品を紹介します。
北のハリウッドと呼ばれる3つの理由
1、本場ハリウッドで製作するよりも安く作れる
1つ目の理由はとてもリアルです。
本場ハリウッドで製作するよりも安く作れるから。
そもそも、カナダドルの方がアメリカドルよりも安いのです。
●アメリカドル 1ドル=109.38円
●カナダドル 1ドル=90.31円
※2021年5月時点
大金や大勢の人員が動く映画や海外ドラマの世界。
少しでもかかる費用を抑えたいのはどの業界でも同じですね。
2、カナダ政府の全力バックアップがある
2つ目は、カナダ政府の全力バックアップがあることです。
カナダは国をあげて映画産業を盛り上げています。
National Film Board of Canadaという国立映画製作庁や、映画やドラマの撮影のための優遇税制などがあります。
国として映画製作に力を入れて、重要な産業として位置づけているので、技術進歩の速度が早く、優秀で高い技術を持った人材も多く輩出されています。
また、映像技術を学べる専門学校も充実しているのもポイントのひとつです。
バンクーバーで映像技術を学べる専門学校
● バンクーバーフィルムスクール(VFS)
バンクーバーフィルムスクールは、1987年に設立され、映画業界で活躍するために必要な様々な技術を学べる専門学校です。講師陣は実際に映画業界の第一線で活躍する人で、より実践的な充実した技術を学ぶことができます。
● バンアーツ(Vanarts)
バンアーツは、1995年に設立された特にアニメーション技術に特化している専門学校です。2017年から4年連続でAnimation Career Reviewでトップ10入りを果たほど高い技術力を持っています。
3、美しい街並みと自然豊かな景観がある
3つ目は、美しい街並みと自然豊かな景観があることです。
バンクーバーには、ニューヨークのようなビル群が建ち並ぶ都会的なスポットもあれば、のどかな田舎街を思い出させる自然あふれる公園や山などがあります。
そして、どの景色を切り取っても美しく、まさに映画やドラマのワンシーンのよう。
作品の中でシアトルやニューヨークという設定の所も、実はバンクーバーというものがたくさんあります。
わざわざ長距離を移動しなくても、バンクーバーで世界中の景観を表現できるなんて、まさにいいとこ取りな街ですね。
バンクーバーが舞台となった5つの人気作品
『スーパーガール』や『ザ・フラッシュ』など数多くの作品の舞台となるバンクーバー図書館
では、早速バンクーバーが舞台になった映画、ドラマ作品をみていきましょう。
「あの作品の舞台もバンクーバーだったの?」という意外な作品もあります。
1、デッドプール
実は、デッドプール主演のライアン・レイノルズはバンクーバー出身の俳優なのです。
彼のバンクーバー愛はSNSのアカウント名から見てもうかがえます。
”vancityreynolds”
バンクーバーと自分の名前を合わせたアカウント名なんて、愛が深すぎますね。
新型コロナウイルスの感染者数が、バンクーバーのあるブリティッシュ・コロンビア州で増え始めると、SNSでBC州の若者に向けて大人数でのパーティーを避けるようにと発信するほど。
まさに、バンクーバーが生んだ人気俳優によるホームカミングムービーとなったデッドプール。
よくあるヒーロームービーとは少し系統の異なる、ユニークな面白さを含んだ作品になっています。
2、フィフティ・シェイズシリーズ
フィフティ・シェイズシリーズは、合計3部作で公開された人気の大人の官能ラブストーリーです。
2015年の『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』
2017年に『フィフティ・シェイズ・ダーカー』
そして2018年に完結編の『フィフティ・シェイズ・フリード』
がそれぞれ公開されています。
この作品の主な舞台はシアトルという設定ですが、実は、登場するレストランや主人公のアパートなどはバンクーバーで撮影されています。
少しダークで、ミステリアスな雰囲気が漂う作品の雰囲気に、レインクーバーの曇りがちで湿った景色がぴったり合っています。
人気映画ということで、一時期はロケ地巡りツアーも流行ったようです。
こちらのページから実際、使われた場所やシーンを見ることができます。
3、死ぬまでにしたい10のこと
2003年に公開された『死ぬまでにしたい10のこと』も、ニューウェストミンスターやSFU(サイモン・フレイザー大学)など、バンクーバーが舞台の作品です。
ちなみに、原題がMy life without me(直訳:私のいない私の人生)
なんだかすでに悲しいタイトルですよね。
死を目前にした主人公が、遺される家族や自分のために死ぬ前にやりたいことを10個書き出して、ひとつずつ実行していく、たくさんの愛を感じられるストーリーになっています。
この作品にはよく雨や、どんよりとした曇り空のシーンがよく出てきます。
バンクーバーらしい気候を活かした演出も作品の世界観を豊かに表現しています。
4、パッセンジャーズ
※日本語字幕のある予告編の動画がなく、字幕なしの予告動画です…
『プラダを着た悪魔』で人気のアン・ハサウェイ主演のミステリー作品『パッセンジャーズ』
ある飛行機の墜落事故で奇跡的に生還した10名に対し、アン・ハサウェイ演じる精神科医がカウンセリングを通して、事件の真相に迫って行くのですが…
実は、その真相は決して追ってはいけないものだった。
ラスト20分で衝撃の真実が暴かれる、最後まで謎に満ちた展開を繰り広げる作品です。
ミステリーが苦手な人も、最後まで諦めずに見て欲しい。
そんな作品です。
ミステリアスで、ちょっと影のある雰囲気を、バンクーバーのどんよりとした曇り空がさらに引き立てています。
5、ザ・フラッシュ
ザ・フラッシュは、DCコミックのキャラクター、フラッシュが主人公のシリーズ作品です。
2021年5月現在で、シーズン7まで公開されています。
ザ・フラッシュは街中を走るシーンが多いので、ダウンタウンやビーチなど、バンクーバーの様々な場所が使われています。
バンクーバー図書館も舞台になっているのですが、アングルが違うと全く別の場所のように見えるので感動です!
キャストのSNSでは、時々タイムリーにバンクーバーでロケをしている様子がアップされていることもあり、私がバンクーバーにいた時には「これはまさか会える?!」と期待したことがありました。
まあ、一度も会えなかったのですが…(笑)
今回の参考にしたのは、バンクーバー観光局の公式HPです。
まとめ
「北のハリウッド」とバンクーバーが呼ばれる理由から、バンクーバーが舞台となった映画やドラマを紹介しました。
バンクーバーで生活していると、路地裏やちょっとした広場にたくさんの機材や車が集まっていて、ガードマンが立ち入りを規制していることがあります。
そういう時は、大抵、映画やドラマの撮影をしています。
それが決して珍しいことではなく、よく見かける普通のことなので、どれだけバンクーバーがいろいろな作品の舞台になっているかが分かりますよね。
また、掲示板で作品に出演するエキストラを探していることも。
バンクーバーでは、いろいろな形で映画や映像の世界を見ることができるでしょう。
ポイント
<バンクーバーが「北のハリウッド」と呼ばれる理由>
1、アメリカのハリウッドよりも経済的に安く製作できる
2、カナダ政府の全力バックアップがある
3、美しい街並みと自然豊かな景観がある
<バンクーバーが舞台となった5つの人気作品>
1、デッドプール
2、フィフティ・シェイズシリーズ
3、死ぬまでにしたい10のこと
4、パッセンジャーズ
5、ザ・フラッシュ