2020年10月時点で世界26カ国とワーキングホリデー協定を結んでいる日本。
その中でもカナダはオーストラリアやニュージーランドと並んで高い人気を誇る国です。
新型コロナウイルスの影響がワーホリにも大きな影響を与えている今。
カナダの場合、ジョブオファーを取得できればワーホリで渡航することができます。
そこで必要なカナダの仕事の見つけ方や、どういった仕事がワーホリビザでできるのかといった基本的な部分を紹介していきます。
<こんな人におすすめです>
● カナダワーホリでできる仕事を探している
● ジョブオファーを取得するために、採用されやすい業界や職種を知りたい
● 英語を使って働ける職場環境が希望
カナダのワーホリビザの特徴
カナダ国内ならどこでも働ける!
カナダのワーホリビザは、International Experience Canada(IEC)プログラムのひとつです。
カナダ移民局(IRCC)の公式サイトは、ワーキングホリデーについて下記のように記載しています。
Working Holiday
IRCC International Experience Canadaより
Fund your vacation with temporary work in Canada.
This category is for you if:
● You don’t have a job offer yet
● You want to work for more than one employer in Canada
● You want to work in more than one location
● You’d like to earn some money so that you can travel
The type of work permit you get for Working Holiday is an open work permit.
An open work permit lets you work at most jobs in Canada.However, there are some jobs where you’ll have to get a medical exam first.
※2020年10月時点では、新型コロナウイルスの影響のため、先にジョブオファーを取得していることが前提ですが、本来のワーキングホリデービザは、ジョブオファーを事前にもらっていないことが条件です。
政府のサイトによると、ワーホリビザはオープンワークパーミットで、カナダ国内のほとんどの仕事ができると書かれています。
オープンワークパーミットとは、雇用主や職場を限定せずに、カナダ国内どこでも働ける就労ビザです。
※職種によっては健康診断書が必要な場合があるとも示されています
ちなみに、私がスタバで取得した就労ビザはクローズドワークパーミットなので、雇用主や職場が決まっており、その場所でしか働けませんでした。
事実上はどこでも働けるが、現実的には採用されないこともある
ワーホリビザがオープンワークパーミットで、カナダ国内のどこでも働けると公にありますが、実際に働けるかどうかは場合によります。
どこでも働けると言われていても、採用されなければ実際に働くことはできませんよね。
ワーホリビザの人を積極的に採用する職種はこのあと紹介しますが、職種によっては、大きく2つの理由から採用されにくい職種があるのも事実です。
① ビザの期限が一年しかないので、長期的に働けないから
ワーホリビザは一度取得すると、再申請や延長はできません。
つまり、働ける期間は一年だけで、もし、ビザの期限が迫っていれば、せっかく採用してトレーニングをしてもすぐに辞めることになります。
オフィスワークや長期的に働くことが求められるような職種の場合、一年というリミット付きで採用することはデメリットですよね。
特に、ビザの期限が半年未満の場合、採用は厳しいでしょう。
② 高い英語力やカナダで通用する資格が求められるから
2つ目は、高い英語力や資格が求められる仕事の場合、現実的にワーホリビザでの採用は厳しいです。
現地のカレッジや大学に通って、しっかりと必要な素質を身に付けている現地の人の方が、圧倒的に採用されやすいからとも言えます。
具体的な例を挙げると、医者や看護士といった専門知識や医療英語への理解、資格が求められる職業。
保険や銀行といった高いビジネス英語力とカナダの制度への理解が求められるものなどです。
ワーホリビザで採用されやすい職種
ワーホリの人たちを積極的に採用している業界は、主に観光、接客、ホスピタリティーの3つです。
カナダは、日本と同じように海外からの観光客が国の経済を支えています。
なので、観光にかかわる仕事は常に人を募集しているのです。
さらに、そういった業界ではワーホリや学生などを多く雇っているため、入れ替わりが激しいことも理由のひとつです。
特に、観光客が増える夏や冬のハイシーズン、秋の紅葉シーズンなどは、スタッフの人数を増やして対応しないと追いつかない!という状況もあります。
では、具体的にどのような仕事があるのか、それぞれの職種ごとに紹介します。
1、観光業
観光地のお土産屋さんやショップ
観光地にあるお土産屋さんや、ご当地グッズなどを販売するショップなどで、レジやお客さんの対応などにあたります。
特に、トロント、モントリオール、バンクーバーといった都市圏には、国際線が発着する空港があるため、世界中から大勢の人が訪れます。
そういった方たちへの英語でのカスタマーサービスや、日本人観光客には日本語での対応ができる。
そういった点から、日本人のワーホリの人たちもたくさん働いています。
ツアーガイドやツアーオペレーター
カナダの観光地のツアーガイドやツアーオペレーターとして働く方法もあります。
日本人観光客向けのツアーも開催されており、日本人が求人を出して日本語が話せる人を探しているケースも。
車の運転が必要な仕事だと、国際免許が必要な場合もあります。
カナダの美しい名所を仕事として巡れるということで、人気の仕事のひとつです。
2、接客業
レストランやカフェなど飲食店
レストランやカフェ、バーといった飲食店での接客業務は、ワーホリで来る多くの人が経験する仕事でしょう。
飲食店の接客といっても、料理を運ぶサーバー、テーブルを片付けてリセットするバッサー、レジを担当するキャッシャーなど、役割が細かく分かれています。
また、カナダはアルコールの取り扱いにとても慎重です。
アルコールを提供する飲食店で働く場合、州ごとで名前は異なりますが酒類を取り扱うための専用の資格を取得する必要があります。
参考程度にバンクーバーのあるBC州の資格であるServeing It Right(SIR)の公式ページを貼っておきます!
アパレルショップやコスメブランドショップなど
飲食店以外にも、古着屋さんやショッピングモールに入っているようなアパレルショップ、海外コスメブランドショップなどで働くこともできます。
お客さんと積極的なコミュニケーションを取りながら、商品の紹介を行うため、ある程度の英語力が必要です。
以前、カナダでの人気も高いコスメブランドSephora(セフォラ)で働く日本人女性に会ったことがあります。
笑顔が素敵で、日本人ならではの気配りやおもてなしがあって、とても魅力的な方でした。
Sephoraは日本で手に入らないコスメブランドで、カナダのお土産としても人気です。
女子におすすめのお土産については下記記事でも紹介しています。
3、ホスピタリティー業
ホテルなど宿泊施設
ホテルなどの宿泊施設で働くこともできます。
ホテルのフロントスタッフから、ベッドメイキングやハウスキーパーなどホテル内の様々なポジションで働けます。
どのポジションで働けるかどうかは、英語力次第です。
英語力が高ければ、より直接的にお客さんと接するようなフロント。
英語力に自信がないという場合は、ベッドメイキングやハウスキーパーといったあまり人と接しない業務につくことになります。
郊外の観光地の場合、住み込みで働くことになるケースもあり、世界各国から集まったスタッフたちと共同生活を送れるという楽しさもありますよ。
日本の資格や経験が有利に働く職種
日本で取得した資格や経験をカナダで活かすこともできます。
職種によっては、カナダの資格に書き換える必要があるものもありますが、アシスタントとしてだったり、他に資格を持っている人が傍にいる状況であったりすれば働けることも。
具体的な業界で言うと、医療、教育、ITの3つです。
日本と同じようにカナダでも医療福祉や教育現場の人手不足が深刻で、カナダ政府は海外からの移民で補充しようと様々なプログラムを作っています。
日本の看護師や保育士資格が直接的にカナダで通用するわけではありませんが、免許の書き換えや、現地のカレッジに通ってカナダの資格を取得すれば、カナダ移住という可能性も出てきます。
1、医療業界
看護師や介護士
看護師や介護士は特にニーズの高い職種です。
日本の看護師や介護士の資格や経験のある人は、アシスタントやサポートという形で働くことができます。
ただし、正式にカナダで看護師や介護士として働くためには、カナダの資格が必要です。
カナダの資格を取得するためには、専門学校やカレッジに通って勉強や実習を行うのですが、日本の資格や経験があることで、学校に通う期間を短くすることができたり、有資格者と同伴で現場でアシスタントとして働けたりします。
医療英語やカナダの医療制度への理解など、学ぶことは多く学費などお金もかかりますが、ニーズの高い職種なので、努力次第では、ワーホリビザから就労ビザや永住権といった長期的な滞在を視野に入れることも可能です。
2、教育業界
ベビーシッターや保育士アシスタント
ベビーシッター(ナニー)や保育園でのアシスタントとして働くことも可能です。
日本ではあまりなじみの薄いベビーシッターですが、カナダでは多くの家庭が日常的にベビーシッター、ナニーを利用しています。
カナダは、12歳以下の子どもがひとりになることを禁止しています。
これは外出先に限らず、自宅も全ての場所に通じます。
そのため、保護者が買い物や用事で出掛ける時には、他に責任を持って子どもを見守れるベビーシッターが必要。
という背景があります。
ベビーシッターになるのに特別な資格は不要ですが、日本の保育士資格があることで、保護者の印象が良くなり、採用されやすくなります。
また、カナダの保育園や幼稚園でボランティアやアシスタントをするという方法も!
カナダの保育や教育システムや必要な資格は州ごとに異なるため、自分が渡航する州がどういったシステムを採用しているのか調べてみるのもひとつです。
3、IT業界
WEBデザイナー、SEなど
アメリカやカナダといった北米はIT産業の先進国とも言われています。
最近では、AmazonやGoogleといった大手IT企業がカナダにオフィスを構えるようになってきて、求人数も増えています。
WEBやITなどの経験がある人は、英語力さえクリアできれば現地でも経験を活かした働きができるかも!
かなり高い英語力と、スキルが求められるので、カレッジや専門学校で少し学んでからキャリアアップすることも可能です。
まとめ
カナダワーホリの醍醐味ともいえる就労経験。
収入を得る手段としてだけではなく、現地の働き方や仕事への認識を知れるチャンスでもあります。
さらに、高い英語力があれば、より広い選択肢の中から仕事を探すことができますし、給料も最低賃金以上をゲットすることも可能です。
そして、もし決めた職場で納得できなかったら、辞めればいいのです。
公式ページにもありますが、ワーホリはカナダ国内で1つ以上の場所で働きたい人に適したビザです。
無理や我慢をして貴重な一年を無駄にするより、どんどん辞めて次の場所を見つけましょう!
私は最初に見付けたカフェの仕事に納得できず、2日で辞めました。
でも、そのおかげでスタバの仕事を見つけて、就労ビザを取得することができたのです。
どこでどう転ぶかは分かりません。
ぜひ、恐れずチャレンジしていきましょう!
ポイント
<カナダのワーホリビザの特徴>
● カナダ国内ならどこでも働ける
● 事実上はどこでも働けるが、現実的には採用されないこともある
…カナダの資格や高い英語力が求められる仕事など
<ワーホリビザで採用されやすい職種>
1、観光業
● 観光地のお土産屋さんやショップ
● ツアーガイドやツアーオペレーター
2、接客業
● レストランやカフェなど飲食店
● アパレルショップやコスメブランドショップなど
3、ホスピタリティー業
● ホテルなどの宿泊施設
<日本の資格や経験が有利に働く職種>
1、医療業界:看護師や介護士
2、教育業界:ベビーシッターや保育士アシスタント
3、IT業界:WEBデザイナーやSEなど