カスタマーとして行くのも、パートナーとして働くのも楽しいスタバ。
私は元々スタバが好きでしたが、パートナーになってからの方がより一層スタバが好きになりました。
働いている人も、カスタマーとして来店する人もそんな「スタバ愛」のある人が多い。
そんなスタバの魅力を作っているのは、やはりそこで働く人たち「パートナー」ですよね。
働いている人たちの仕事観がその職場やサービスの雰囲気を作っている。
とも言えるかもしれません。
日本のスタバで6ヶ月、カナダのスタバで1年半働いた筆者が、それぞれのスタバで学んだ3つの仕事観について紹介します。
日本とカナダのスタバの違いは?
私が働いた日本のスタバとカナダのスタバ。
同じスタバでも、国が違えば異なる部分はもちろんあります。
それぞれの違いを比較しながら紹介していきます。
スタバの理念、大切にしていることは世界共通
違いを紹介します。
…と言っておいて一発目から世界共通な話をして恐縮ですが、
国が違っても変わらないものがあります。
スタバが掲げているミッション、バリュー。
一杯のコーヒーで活力を与えること。
サードプレイス(第三の居場所)を提供すること。
これは、日本もカナダもアメリカも世界共通で同じです。
行動規範
核となるものが決まっているので、一度どこかのスタバでしっかり働いていたら世界どこでも通用するとも言えます。
私も最初に働いたのは日本のスタバでしたが、そこでしっかりミッション&バリューは叩き込まれていたので、カナダのスタバ働く時にもいわゆる「右も左も分からない状態」にはなりませんでした。
私がカナダのスタバで働く時に心掛けたこと7つを紹介しています。
これからカナダのスタバで働きたいと考えている人や、働きたいけれど英語力が不安な人におすすめです。
求められる人物像は同じ!
ミッション&バリューが共通。
となると、求められる人物像も同じです。
スタバのパートナーと言われて思い浮かぶ人物像は以下のような人ではないでしょうか。
・フレンドリーで親切
・笑顔
・相手のニーズや要望に柔軟に応えられる
・仕事に責任感やプライドを持っている
もちろん、その国によって文化や習慣の違いはあるので、全世界共通のコピペしたような同じサービスはありません。
それぞれの国の文化、習慣に合わせたものにはなりますが、根本は同じです。
カスタマーニーズが異なるかも?
日本とカナダのスタバの違いをあえて挙げるとすると、カスタマーのニーズでしょう。
詳しくはこちらの記事で紹介しています。
ニーズが異なるので、サービスの仕方は少し変わってくるかもしれません。
カナダの方がより身近にスタバがある(1ブロックに1ストアぐらいの勢いで店舗があります…)ことがニーズの違いの表れといえるかもしれません。
スタバで学んだ全ての社会で活かせる3つの仕事観
学生のアルバイト先としても高い人気を誇るスターバックス。
実際に働いた私が感じた、どの社会でも活かせるであろう3つの仕事観を紹介します。
1、リーダーシップよりパートナーシップの重要視
1つ目は、リーダーシップよりパートナーシップを重要視していること。
スタバは職位(リーダー、マネージャー、店長)や年齢にかかわらず、相手をニックネームや名前で呼び、対等な関係でコミュニケーションを取ります。
アルバイト、正社員、経験年数にかかわらず、一緒に働く人は「パートナー」で、仲間だから。
入ったばかりの学生のアルバイトであっても、地域の数店舗を統括するようなDM(ディストリクトマネージャー)であっても「○○さん」と「○○くん」で呼び合います。
役割は違えど共にチームを築く仲間、パートナーという認識が強くあるからです。
海外だとこういった考え方は比較的ポピュラーですが、まだまだ日本社会では相手の肩書や年齢などで評価したり、コミュニケーションが取りづらくなってしまったりするのではないでしょうか。
日本のスタバで働いている時、よく大学生のパートナーが率先して新しい企画を考えて店長に提案しているシーンをよく見かけました。
「チームビルディングのためにBBQをしたい」
「コーヒーテイスティングをカウンター前のテーブルでやりたい」
店長はよほどのことでない限りOKを出しますが、指示はほとんど出しません。
彼らでできない部分のフォローはしますが、1から10までお膳立てをするのではなく、意見を出してきた本人たちに委ねていました。
学生パートナーたちも、まず自分たちで考え、試行錯誤しながら企画を実行に移していました。
明確なリーダーがいるわけではないのですが、とても活気ある雰囲気で企画が進んでいき、傍で見ている私もついワクワクしてしまいました。
自由に発言できる雰囲気や能動的に働ける風土があるからこそできることだなと感じました。
強いリーダーシップがある職場の方が、統率が取れてそのリーダーの下で働くのは仕事がしやすいかもしれません。
ただ、もしそのリーダーが変わったら?
そのリーダーと部下の相性が悪かったら?
などを考えると、属人的なので組織として不健全になりがちです。
それが、パートナーシップであれば、多少メンバーが入れ替わっても、相性の合わない人がいたとしてもなんだかんだで回っていくようになります。
個を強めるより、全体の底上げを図るのにパートナーシップはより効率的で
2、パートナー・カスタマー問わず相手を褒める、尊重する文化の形成
2つ目は、パートナー・カスタマー問わず相手を褒める文化が形成されていることです。
「今日の髪型素敵ですね」
「今のラテ、フォームがきれいだったね」
など、パートナー・カスタマー問わず、相手の良いところや素敵なところを見つけて褒める文化が浸透しています。
積極的に相手を褒める、すぐに相手の良さを認められるようにと、直接声を掛けられない場合は、パートナー同士で小さなカード(名前は忘れました…)に「こんなところが素敵だった」と書いて渡すこともありました。
とにかく多すぎる、言いすぎるぐらい相手を褒める、認める文化が形成されているのは職場の雰囲気を良くするためにもとても重要なことです。
パートナー同士褒めるだけで注意をしない。
というわけではありません。
明らかに間違えたり、失敗したりした時にはきちんとその事実を指摘して改善を要求します。
ただ「叱られる」という表現とは少し違うかもしれません。
怒鳴られたり、ペナルティーを課せられたりするのではなく、淡々と間違った事実だけを指摘して終わり、その後のフォローも嫌な顔ひとつしてくれます。
できなかったことや間違ったことを必要以上に責めない。
相手の人格否定ではなく、誤った事実のみ否定する。
できそうで意外と難しいものです。
カスタマーに対しても、同じです。
スタバではカスタマーをいわゆる「お客様は神様」扱いはしません。
あくまで対等にコミュニケーションを取ります。
カナダのスタバで働き始めたばかりの頃、私の英語力不足でカスタマーから人種差別的な発言を受けた時、一緒にいたパートナーが全力で私を守ってくれたことがありました。
詳細はこちらから…
カスタマーだから店員に何を言ってもいいわけではない。
もちろん、国が違うのでこのあたりは日本とカナダで微妙に対応は異なるかもしれませんが、カスタマーであろうとパートナーであろうと対等に、相手を尊重する文化があることはとても素敵なことだと感じます。
3、新人教育に十二分な工数をかける
3つ目は、新人トレーニングに十二分な工数をかけていることです。
私が新人で日本のスタバで働き始めた時、当たり前ですがトレーニング期間がありました。
そのトレーニングをしてくれるのは、店長やマネージャーではなく、自分より少し経験の長い、トレーナーのパートナーでした。
ドリンクのレシピやサービスフローを覚えたり、実際にドリンクを作ったりしながら新人の私は必死でしたが、実は私よりもよく勉強していたのはトレーナーでした。
人に教えるためにはまず自分がしっかりできていなければならない。
その姿勢に当時の私はとても感動したことを覚えています。
そのぐらい、スタバでは新人教育に力と時間をかけます。
なぜか?
サービスレベルの標準化と総体的に見た時に初出に基礎を抑えることがその後のエラー軽減につながるから。
先を見越した投資とも言えます。
今私が働いているIT企業や元々働いていた幼稚園業界では、新人教育にそこまで工数をかけていません。
職種が違うので一括りに比較はできませんが、ここまで新人教育に工数をかける所も珍しいと思います。
初出が肝心
とよく言いますが、働き始めた頭が柔軟なうちに基礎をしっかりと丁寧に学べる環境が整っているのはスタバの魅力のひとつであり、仕事を進めるうえでとても重要なことではないでしょうか。
まとめ
日本とカナダのスタバで働いて感じたどの社会でも活かせる3つの仕事観について紹介しました。
これから社会人になる人にとっても、すでに社会人としてどこかの組織に属して働いている人にとっても何かしらの形で参考になれば幸いです。
ポイント
日本とカナダのスタバの違いは?
・スタバの理念、大切にしていることは世界共通
・求められる人物像は同じ
・カスタマーニーズは異なるかも
スタバで学んだ全ての社会で活かせる3つの仕事観
1、リーダーシップよりパートナーシップ
2、パートナー・カスタマー問わず相手を褒める、尊重する文化の形成
3、新人教育に十二分な工数をかける