カナダでホームステイ!よくある7つのイメージとリアルを徹底解析

カナダ留学
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留学やワーホリなどでカナダに渡航して、最初の滞在先はホームステイがいい!
という人は多いのではないでしょうか?

カナダのホームステイは、カナダ人の家庭で、カナダの文化や生活に触れながら、ホストファミリーとのコミュニケーションを通して英語力を向上できる!

といったイメージを抱いていませんか?

しかし、リアルは少し、いや。
時にはかなり違う場合があります。

そこで、今回は、カナダのホームステイに関するよくある7つのイメージをリアルと比較しながら紹介します。

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カナダに住んでいる『カナダ人』の実態

まず、カナダに住んでいる人(留学生やワーホリなど一時的に滞在している人を除く)はどんな人がいるのか見ていきましょう。

1、カナダは人口の約20%が海外からの移民

2016年のカナダの国勢調査によると、カナダ全人口の21.6%にあたる7,540,830人がカナダ以外の国からの移民です。
2016 Census immigration and ethnocultural diversity参照

「たったの20%?」

と少なく感じるかもしれませんが、アメリカで約15%イギリスで約10%と、他の先進国と比べると多くを受け入れていることがわかります。

移民の数は年々増加しており、2019年には、新たに34万1,180人もの移民を受け入れました。

その内訳は、中東やアジア圏などが多く、中でもインドからの移民者が全体の25%とかなりの割合を占めています。

全体341,180人
1インド85,585人
2中国30,260人
3フィリピン27,815人
4ナイジェリア12,595人
5アメリカ10,800人
6パキスタン10,790人
7シリア10,120人
8エリトリア7,025人
9韓国6,110人
10イラン6,055人
2019年の新移民者数(CIC NEWSより)

2、カナダ人=白人ではない

カナダ人といえば、白人でネイティブスピーカーというイメージを持っている人もいるのではないでしょうか。

しかし、先ほど紹介したように、カナダには世界各国から様々な国籍の人が移住してきます。

そのため、人種も肌の色も違う人たちがカナダにはおり、お互いの違いを個性として理解する文化が根付いているのです。

人数人口に占める割合
ヨーロッパ系
白人
26,785,480人77.7%
東南アジア系1,924,635人5.6%
中国系1,577,060人4.6%
黒人1,198,545人3.5%
フィリピン系780,125人2.3%
ラテンアメリカ系447,325人1.3%
Population by visible minority group and median age, Canada 2016より

この表でみると、カナダの人口の約8割が白人で占められているので、ホストファミリーも白人家庭が多いように感じますが、実態は必ずしもそうとは言えません。

3、多民族国家、多文化主義でいろいろな文化、背景を持っている

ここまで見てきて、カナダが様々な民族の人が集まってできた多民族国家であることが見えてきました。

また、カナダには、元々カナダに住んでいたイヌイットファースト・ネーションと呼ばれる北米インディアンなどの先住民がいます。
※「インディアン」という表現は差別用語にあたるため「ファースト・ネーション」「ネイティブ」と表現します。

そして、イギリスやフランスといったヨーロッパからの移民によって国が作られています。

1971年には、現在の総理大臣のトルドー首相の父にあたる、ピエール・トルドー首相『多文化主義』の政策を導入し、人種や民族に関わらず、誰もが平等に参加できる社会を目指すことを宣言しました。

そのため、カナダには世界中の様々な文化が共存しており、宗教や習慣、肌の色の違いを乗り越えて、互いを尊重し合う考えが根付いています。

カナダ人とは、カナダで暮らす世界中の人を意味するのです。

<参考>
CIC NEWS

・canada Census 2016

「人種差別」と聞くと何か他人事のように思いがちですよね。

他人事ではない人種差別問題とは?カナダで私が経験した人種差別』の中で、実際にカナダで私が経験したり目にしたりした人種差別について詳しく紹介しています。

そもそもホームステイとは?

ホームステイとは、留学生やワーホリの人などが、現地の一般家庭でその家族と生活を共にしながら、その国の文化や習慣などを体験するものです。

なお、受け入れる側のホストファミリーは、トラブルを避けるため学校や留学エージェントといった組織が契約を結んで留学生などに紹介する仲介スタイルです。

留学生が個人的に家庭を選んで申し込むという直接的なやり取りはできません。

ホームステイはボランティアではなく、立派なビジネス

ホームステイは、ホストファミリーの部屋やリビングといったスペースを借り、場合によっては三食を提供してもらったり、洗濯機やWi-Fiといった設備を使わせてもらったりします。

これは、無償のボランティアではなく、立派なビジネスです。

部屋や設備を借りたり食事を提供してもらったりするために、それ相応の費用を支払う必要があります。

学校や留学エージェントの紹介は仲介手数料がかかる場合も?

ホストファミリーにお世話になるための費用を支払うのは当然です。
しかし、ホストファミリーを斡旋している仲介業者への手数料がかかる場合があります。

私も、バンクーバーにワーホリで渡航して最初の2か月間ホームステイをしていました。

本来は1ケ月の予定だったのですが、次に住む家がなかなか見つからなかったことや、とても良くしてくれるファミリーだったこともあり、さらに1ケ月延長することにしたのです。

ホストマザーに延長したい旨を話すと、とても喜んで受け入れてくれました。

しかし、私はエージェントを利用してホストファミリーと契約していたため、エージェントを通してホームステイ延長の手続きをする必要がありました。

エージェントは、延長は可能だが、1ケ月の延長でさらに1,000カナダドル(約8万円)かかるというのです。

渡航したばかりで、まだ仕事も決まっていなかったので、その当時の私にとってはかなり高額の値段でした。

ホストマザーに正直にこのことを話すと「そんなわけない!私がエージェントからもらっている金額は大体700カナダドル(約55,000円)ぐらいよ!」

つまり、仲介手数料として、差額の300ドル(約2万円)が引かれていることになります。

ホストマザーからは、直接契約も提案されたのですが、それをしてトラブルになったケースも知っていたので、泣く泣く仲介手数料を支払って延長しました。

カナダホームステイのよくある7つのイメージとリアル

ありがちなホームステイのイメージとリアルを徹底解説していきます!

1、白人家庭でネイティブイングリッシュを学べる

カナダ人の白人家庭で、訛りのないきれいなネイティブイングリッシュを学べそう!

Real:白人以外の家庭も多い

先ほども紹介したように、カナダは多国籍文化で人口の約20%が移民です。

人口の割合で見ると白人が多いですが、ホームステイをしている家庭の中には、経済的な理由で家賃収入を得るためにホームステイ先として登録している家庭も少なくありません。

そのため、アジア系やアフリカ系といったネイティブスピーカーではない家庭に滞在することも多いです。

場合によっては、英語に訛りがあったり、アクセントがきつかったりなど、コミュニケーションに苦戦する場合もあります。

2、フレンドリーで優しい家族に囲まれた海外生活

いろいろと話しかけてくれたり、気に掛けてくれたりする優しい家族に囲まれて、素敵な海外生活が送れそう!

Real:残念ながら、そうではない家庭もある

ホストファミリーとしてホームステイをしている家庭の多くは、基本的にフレンドリーで優しい方たちばかりです。

しかし、残念ながら全てがそういった家庭ではないことも事実です。

私の友達には、ステイ先の家族が毎晩のように夫婦喧嘩をしていたり、子ども同士が喧嘩をしていて、とても落ち着ける雰囲気ではなかった。とか、まだカナダに来たばかりで英語が思うように出て来なくて、無視された。という人もいました。

3、ホストファミリーとの楽しい異文化交流

日本のことを話したり、カナダの文化や習慣などについて教えてもらったり、楽しい異文化交流ができそう!

Real:ホストファミリーにも自分たちの生活がある

ホームステイはあくまでビジネスです。
ホストファミリーにも自分たちの生活があります。

もちろん、最初の自己紹介では、自分のことや日本の生活について話したり、相手がどんなことをしている人なのか聞いたりできます。

しかし、あなたはゲストではなく、ホームステイで家族の一員としてその家庭に暮らしているのです。

ホスト先が積極的に聞いてくれる場合もありますが、仕事や家事など、ホストファミリーにも自分の生活があることは理解しておきましょう。

4、ステイ先の子どもやペットとの充実した時間

ステイ先に子どもやペットがいたら、より充実した時間が送れそう!

Real:世界共通で子どもは元気で素直!それが吉と出るか凶と出るか…

確かに、ステイ先に子どもやペットがいると、癒されますし、かかわりを楽しむこともできます。

大人から英語でマシンガンのように話しかけられると緊張してしまう人も、子どもとだったら少し会話ができそうと思いますよね。

ひとつ、お知らせしたいのが、世界共通で子どもは元気で素直です。

私のステイ先にも3人子どもがいて、末っ子くんは9歳だったので、ちょうど遊んで欲しい盛り。

上のお兄ちゃん、お姉ちゃんたちが遊んでくれないので、私が家にいることをとても喜んでくれました。

最初の数日は、一緒に公園や散歩に出掛けたり、彼がハマっているボードゲームで一緒に遊んだりと、まさに充実した時間を過ごさせてもらったのですが…。

私が語学学校に通い始めて、学校から帰ってきて宿題やテスト勉強に追われるようになり、遊びを断るようになると、上の兄弟喧嘩が激しくなっていき…

食後、宿題をしていたり、疲れて早めに寝たかったりする時でも大声で騒ぐ、走り回るのオンパレードで、それにホストマザーが雷を落とすという…

結局、どこの国でも子どもがいる家は賑やかなのだなと思い知りました。

ペットがいる場合も同様です。

なかなかなついてくれなくて、追い掛け回される、吠えるなど、子どもやペットがいれば充実。というわけではありません。

5、カナダの食文化を日々味わえる

食事が提供されるホームステイだったら、カナダの食文化を日々味わえそうで楽しみ!

Real:口に合わない料理や味付けが独特なものもある

そもそも、カナダの食文化の定義があいまいですが…

ちなみに、カナダの名物といえば、フレンチフライの上にチーズとグレイビーソースがかかったプティーンぐらい?

日本でも、日本人家庭だからといって毎日和食を食べるわけではなく、ピザだってパスタだって食べますよね。

それと同じです。

一般的にはパンやパスタといった洋食が多い傾向ですが、ホストファミリーの国籍によっては、独特な味付けのものや、口に合わない料理が出てくることもあります。

もちろん、食物アレルギーがある場合は、命にかかわることなので最初にそのことを伝えておけば対応してもらえます。

しかし、好き嫌いや好みなどを注文するのは様子を見てからにしましょう。
あくまで、ホームステイはその家庭に滞在させてもらっている身で、ホストファミリーはレストランのシェフではないからです。

私の場合は、ホームステイ先が中国系カナディアンの家庭で、ホストマザーの作る中華料理は本当においしくて、よく料理やおすすめの調味料などを教えてもらっていました。

カナダの食文化を味わうことよりも、それぞれの家庭の文化や、多国籍料理を楽しみにしてみてはいかがでしょうか。

6、パーティーや旅行などのアクティビティーを一緒に経験!

ホストファミリー主催のパーティーに参加したり、キャンプや旅行にも一緒に連れていってもらえそう!

Real:家族だけで出掛けてしまって、ひとりで留守番もありえる

何度もになりますが、ホームステイはビジネスで友達の家に泊まりに来ているわけではありません。

そのため、パーティーや旅行といったアクティビティーも家族だけで、あなたは呼ばれない、またはファミリーが不在になる日数分の食事代が置いてあって、留守番。

ということがよくあります。

私は、家族主催のクリスマスパーティーや外食に連れて行ってもらったり、末っ子くんのバスケの試合を一緒に観戦しに行かせてもらったりと、本当に家族の一員のように接してもらえました。

しかし、人によっては家族とは別の食事が用意されていて、部屋に戻ってから、家族がパーティーを始めていて、自分は参加させてもらえなかった。ということもあるそうです。

7、何不自由ない生活を送れる

ホームステイっていわば、ゲストハウスに住むみたいなものだから、きっと何不自由ない生活を送れそう!

Real:ゲストではないので、家族の一員としてやるべきことはある

これに関しては、全く違います!
ホームステイとゲストハウスやホテルは全くの別物です。

あなたはゲストではなく、家族の一員として迎え入れてもらっているので、自分のことは自分でする必要があります。

ホストファミリーが「○○してくれない」ではなく、自分から「何か手伝うことはある?」と積極的に手伝う姿勢が大切です。

最低限、自分の部屋を清潔に保つ、食べた後の食器を片付けるといった身の回りのことは自分でやりましょう。

それでも場合によっては、消耗品を補充してもらえない、電球が切れたのに替えてもらえない、といった不自由は出てきます。

それも英語の勉強です!

相手にどうしたらいいか聞いてみたり、自分がして欲しいことを伝えたりすることで、英語でのコミュニケーション力を高めることができます。

それでも対応してもらえず、生活に支障をきたすようであれば、エージェントや語学学校といったホームステイの斡旋先に相談してみましょう。

そのための仲介業者です!

まとめ

カナダのホームステイは、多民族国家カナダの魅力を間近で知れる絶好のチャンスであると同時に、ステイ先によってはストレスが溜まりやすい環境であると言えます。

ホームステイには当たり外れがあるとよく言います。

しかし、外れたから最悪。
と落ち込むのではなく、なんとか解決できる方法を模索してみることもグローバルコミュニケーションにとって大切なことです。

ポイント

<カナダに住んでいる「カナダ人」の特徴>

1、カナダの全人口の約20%が海外からの移民
2、カナダ人=白人ではない
3、多民族国家、多文化主義でいろいろな文化、背景を持っている

<カナダのホームステイよくある7つのイメージとリアル>

1、白人家庭でネイティブイングリッシュを学べる
→白人以外の家庭も多い

2、フレンドリーで優しい家族に囲まれた海外生活
→残念ながらそうではないこともある

3、ホストファミリーとの楽しい異文化交流
→ホストファミリーにも自分の生活がある

4、ステイ先の子どもやペットとの充実した時間!
→世界共通で子どもは元気で素直!それが吉と出るか凶と出るか…

5、カナダの食文化を日々味わえる
→口に合わない料理や味付けが独特な物もある

6、パーティーや旅行などのアクティビティーを一緒に経験!
→家族だけで出掛けてしまって、ひとりで留守番ということも

7、何不自由ない生活を送れる
→ゲストではないので、家族の一員としてやるべきことはある

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